不動産投資は経費を上手に使うのがコツ!認められる経費・認められない経費や経費計上計画のポイントまで解説します!

最終更新日:2024年4月9日

不動産投資では、経費を計上することで節税につながります。しかし、「どこまでが経費として認められるのか分からない」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

不動産投資を行う上で、必要以上の税金を支払わないようにするには、経費として計上できる項目を理解し、計上漏れを防いで、確実に経費計上を行うことが重要です。

そこで、本記事では不動産投資で認められる経費・認められない経費から、経費計上の計画設計のために必要となるポイントも解説します。

不動産投資で経費として認められるもの

不動産投資における経費は、漏れなく計上することで課税金額を減らすことができるため、節税につながります。

しかし、経費の項目は数多くあることから、経費として計上できるかどうか判断に迷う方も多いでしょう。

ここでは、経費として計上することができる項目を紹介します。

不動産投資ローンの金利

不動産投資の場合、金融機関で不動産投資ローンを組んで投資用不動産を購入することがほとんどです。

不動産投資ローンを組んだ場合のローン金利は経費として計上できます。ただし、返済額全体を経費として計上することはできません。

また、不動産所得が赤字の場合には、土地の金利は経費に計上できますが、損益通算からは除外されるので注意が必要です。

投資用不動産に関する税金

投資用不動産に関して課せられる税金は、経費として計上することができます。経費として計上できる主な税金は、以下のとおりです。

  • 不動産取得税
  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 登録免許税
  • 印紙税

この他にも、投資用不動産を取得するために用いる自動車を購入すると、自動車税や重量税に関しても、私用に当たらない割合において経費として計上することができます。

保険料

投資用不動産に火災保険や地震保険を掛ける場合、その保険料は経費として計上することが可能です。

団体信用生命保険の保険料については、通常、ローン金利を上乗せする形で支払います。そのため、金利の中に保険料を含む形で、保険料の経費計上が可能です。

建物の管理費

建物の共用部分の清掃や設備の点検・保守にかかる費用を管理費といいます。管理費は経費として計上することが可能です。

管理会社を通さずに費用を支払ったような場合(例えば消防点検など)も経費計上ができますので、請求書を保管しておくことをおすすめします。

管理委託料

投資用不動産の賃貸や建物の管理を、不動産管理会社に任せている場合に発生する管理委託料も経費に計上することができます。

管理委託料は、管理会社から送られてくる明細書を確認することで把握することが可能です。また、管理会社によっては確定申告にあたり、管理を委託している範囲の経費に関する資料を作成してくれることもあるので、確認するようにしましょう。

修繕費

退去にともなう原状回復費用や設備などの故障にともなう交換費用、修繕積立金などが修繕費として経費に計上できます。

工事費用が20万円を超えるなど、設備投資によって機能向上を図った際には、修繕費でなく、減価償却の対象です。

減価償却費

投資用不動産の取得価額を耐用年数に応じて分割した金額を減価償却費といいます。減価償却費は経費として計上が可能です。

個人事業主の場合は、毎年固定した金額を経費として計上しますが、法人の場合、任意償却が認められることがあります。

減価償却について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【初心者必見!】不動産投資における減価償却とは何か?減価償却の基本的な考え方からメリットまでを詳しく解説

仲介手数料や広告宣伝費

不動産仲介業者に支払う仲介手数料や、入居を促進するために行う宣伝費用などの広告宣伝費も経費として計上することが可能です。

仲介手数料については、不動産会社が売主になるケースやオーナーが入居者を連れてくる

などのケース以外では、入居が決まるたびに発生します。

入居付けが難しそうな投資用不動産を購入した場合、宣伝広告費も活用し、経費として計上してみましょう。

司法書士や税理士への報酬

投資用不動産を購入した場合、登記手続きを行う必要があります。その際に司法書士に依頼して発生した報酬は経費として計上が可能です。

また、税金についての相談や確定申告を税理士に依頼した場合の報酬についても同様に、経費として計上することができます。

通信費や旅費・交通費

不動産投資を行うことを目的として購入したパソコンやスマホの代金、携帯会社への料金、プロバイダ料などの通信費も経費として計上可能です。

また、投資用不動産を購入するための現地訪問などに利用した公共交通機関の交通費、自動車移動の際のガソリン代、ホテルの宿泊費なども経費として計上できます。

ただし、「不動産投資が目的」でなければ、経費として認められませんので注意が必要です。

要注意!不動産投資で経費として認められないもの

不動産投資で利益を出すには、経費として計上することで課税金額を減らすことがポイントになります。

しかし、経費に計上できると考えて支出した費用が経費として計上できないとなると、もったいない結果になってしまうでしょう。

ここからは、経費として認められないものについて紹介します。

スーツやコンタクトレンズの購入費用

スーツや時計、コンタクトレンズなどの装飾品や日用品は、経費として認められません。たとえ、不動産会社や金融機関の担当者と会うときにだけ着用する目的でスーツを購入した場合でも、経費とならないため注意が必要です。

その他、時計やビジネスバッグ、靴などはファッションアイテムとみなされやすいため、経費として認められないと考えておきましょう。

スポーツジムなど自分への福利厚生費

福利厚生としてスポーツジムの利用を、家族以外の従業員に対して提供している会社もあります。しかし、不動産投資において、自分への福利厚生費については経費として認められません。そのため、スポーツジムの会費は経費として計上することはできません。

個人事業主の場合には、福利厚生費が認められないということを覚えておきましょう。

反則金や罰金

スピード違反や駐車違反などで科せられた反則金や罰金は、経費として計上できません。

駐車場代やガソリン代、レッカー代などは経費として計上することができますが、反則金や罰金は、たとえ業務中に発生した結果だとしても認められません。

所得税や住民税

先述した不動産取得税や固定資産税が経費として計上できたのに対して、所得税や住民税は経費として認められません。

これは、住民税や所得税が国民全員に納税義務がある税金であり、不動産投資に関係なく発生するからです。

ただし、所得税額は不動産所得や給与所得を合算し、総収入から経費を差し引いた金額で課税されます。そのため、経費を計上するかどうかで税額が変化します。

資格取得のための費用

不動産関連の資格には、宅地建物取引士(宅建士)やマンション経営管理士、賃貸不動産経営管理士などがあります。一見すると、不動産投資に関連する資格のため、経費として計上できると思われるでしょう。

しかし、これらの資格取得のためにかかった費用は経費として認められません。意外に感じてしまうかもしれませんが、資格取得は個人のスキルアップとみなされるためです。

不動産投資において判断が難しい経費はどうするべきか

不動産投資の経費については、上記のように判断できるものもあれば、認められるかどうかの判断に迷うものもあります。例えば、相続によって投資用不動産を相続した場合の不動産取得税などは、経費として認められない可能性があります。

また、先述したとおり、建物の工事費用についても、価値向上を目的とした場合は、修繕費として経費計上することはできません。この場合は、資本的支出となるため、減価償却費とする必要があります。

不動産投資の経費について、判断に迷う場合には税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

不動産投資の節税対策に効果的な経費とは

節税に効果的な費用といえる代表的なものが「減価償却費」です。その理由として、減価償却費が「実際には支出をともなわないにもかかわらず発生する費用」であることが挙げられます。

不動産投資によって発生した赤字は、給与所得などと損益通算が可能です。損益通算をすることで所得が下がるため税額も減少します。ただし、不動産投資によって多額の赤字が発生すると、キャッシュフローが悪化することが懸念されるため注意が必要です。

しかし、減価償却は実際の支出をともなわないため、キャッシュフローを悪化させることなく、節税効果を得ることが可能とされています。

減価償却費は、建物の構造や築年数によって、減価償却の期間や金額が変化します。なるべく多くの減価償却費が出る不動産を選ぶことも、不動産投資を通じて節税を考えている際には大切です。

不動産投資の経費を事前に把握しておくことがポイント

経費を事前に把握しておくことで、不動産投資の成功に近づける可能性を高めることができます。

正確な経費の金額は、投資用不動産を購入してからでなければ確定することができません。しかし、不動産会社で実施してもらえる投資シミュレーションなどで、大まか数字を把握することは可能です。

また、ローン金利や税金、管理委託料や専門家への報酬などは、ある程度正確に予測が可能であるため、ご自身でも大まかな数字を算出することができます。判断に迷うような場合には、専門家に相談することでアドバイスを得ることも可能です。

それでは、なぜ経費を事前に把握しておくことがポイントになるのでしょうか。

もし、所得税などを節税する目的で不動産投資を始めたいと考えている方は、損益通算を行う必要があります。損益通算は、不動産投資で発生した赤字を給与所得などと合算することで、課税金額を下げて課税される額を抑える方法です。

そのため、事前に経費を把握しておかなかった場合には、節税のつもりが逆に税金が増えてしまうことも考えられます。

さらに、突発的な設備の故障などにより、実際の出費がともなう修繕が必要になった場合には、予想外の経費を出費することにより資金がショートしてしまうことも考えられます。

このような事態を回避し、不動産投資を成功に近づけるためにも、経費を事前に把握しておくことが不動産投資においてはポイントなのです。

まとめ

不動産投資において、経費として計上できる項目は多岐にわたります。同時に、経費として認められない項目もさまざまです。

これら経費として計上可能な項目について、しっかりと理解しておくことで、節税効果を高めることにもなります。

そして、不動産投資における経費について、事前に把握しておくことで想像していた以上に経費がかかるという事態や、逆に経費がかからずに節税にならなかったという事態を回避できます。

不動産投資における経費を正確に把握しておくことは、不動産投資を成功に近づける最善の方法のひとつです。

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