今流行りの空き家不動産投資とは?メリット・デメリットとコツを紹介!

最終更新日:2025年11月4日
  • 空き家の不動産投資は費用をかけずに始められるって本当?
  • なぜ空き家投資は儲かるといわれているのか理由を知りたい
  • 空き家投資を始めてみたいけれど何からするべきかわからない

近年空き家の有効活用としてリフォームして貸し出す投資家が増えてきています。
ただし、流行っているからと軽い気持ちで手を出してしまうと、赤字物件へ投資する事態に陥りかねません。

本記事では、空き家不動産投資のメリットとデメリット、始め方や成功するコツなどを解説しています。
不動産投資に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • 空き家不動産投資のメリットとデメリット
  • 空き家不動産投資が儲かるといわれる理由と失敗事例
  • 空き家不動産投資の始め方と成功のコツ

空き家不動産投資とは

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空き家不動産投資は、不動産投資のなかでも近年とくに注目を集めている投資方法です。
なぜ人気があるのか、その背景を含め、空き家不動産投資の概要を確認しておきましょう。

空き家を活用した注目の不動産投資

空き家不動産投資とは、名前のとおり空き家物件を購入して賃貸物件として活用する投資方法の1つです。
経年劣化で老朽化した空き家や古家を安く購入し、必要に応じてリフォームしてから賃貸、または売却をおこない利益を生み出します。

不動産投資は家賃収入と売却益で黒字化を狙いますが、物件の購入費用や初期費用が安く済む空き家は賃貸物件に適しており、近年人気が高まっています。

投資収益を得ながら社会貢献ができる

放置空き家は毎年のように増加しており、すでに社会問題と化しています。
適切に管理されず老朽化した住宅は、そのまま放置すると景観を損ねるばかりか、安全面や保安面などでも問題を引き起こしかねません。

自治体から特定空家に指定されれば、税金の負担増や罰金、最終的には行政代執行がおこなわれる可能性もあり、所有するだけでも大きなリスクがともないます。
空き家不動産投資は、そのような問題解決につながる効果的な手段として国土交通省も推奨しており、空き家再生に向けて大きな期待が寄せられています。
投資収益を得ながら社会にも貢献できる画期的な投資であり、初心者の方にとっても、これから始めるにふさわしい不動産投資といえるでしょう。

空き家不動産投資のメリット

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空き家不動産投資のメリットとして、少額から始められる点や利回りの高さなどが挙げられます。
ここでは、空き家不動産投資のおもなメリットを解説します。

初期費用を抑えられる

空き家物件は中古アパートや区分所有マンションと比較すると購入費用が安いため、初期費用を抑えながら投資ができます。
そのため、資金力のない初心者の方でも始めやすい投資方法です。

通常、中古アパートは3,000万円や5,000万円などの投資額になるケースが多いですが、空き家の場合は1,000万円前後の物件も珍しくありません。
低価格に設定されているのは、入居者が確保できておらず、購入後すぐに家賃収入が得られないのがおもな理由です。

とはいえ、築年数や立地によっては高額な物件も多いため、初期費用をなるべく抑えたい方は物件の選定に注意しましょう。

高利回りが期待できる

投資を始める際の初期費用が低いので、高利回りが期待できるのも空き家不動産投資の大きな魅力です。
利回りとは投資額に対して1年間で回収できる割合を指し、投資家が物件を選ぶ際の1つの指標となっています。

たとえば利回り10%の場合、10年間で投資資金の回収が可能と解釈できます。
空き家不動産投資の家賃収入は低い傾向がありますが、投資金額が抑えられるので、利回りが高いのが特徴です。

入居が安定しやすい

空き家の多くは戸建て住宅のため、ファミリー層がターゲットとなり長期入居になりやすい点がメリットとして挙げられます。

以下の表は、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が発表した第28回日管協短観です。
この報告からもわかるように、ファミリー層は入居期間が長いのが特徴となっています。

 

全国

首都圏

関西圏

その他のエリア

全体

42か月

45か月

4

4年1か月

単身者

33か月

37か月

3年1か月

3

ファミリー

53か月

55か月

51か月

52か月

仮に30年と想定した場合、単身者向けの物件では約9~10回の退去が発生しますが、ファミリー層であれば5~6回で済むため、入居が安定しやすいのがわかります。
長期入居になれば、安定した賃料が見込めるうえに、退去後の入居者募集の手間もかかりません。

空き家不動産投資のデメリット

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空き家は通常の物件と比べてコストを抑えるメリットがありますが、デメリットも多いです。
ここでは、空き家不動産投資にどのようなデメリットがあるのかチェックしておきましょう。

空室リスクが大きい

長期入居になりやすいメリットがある一方、1室のみの運用となるため、退去となった場合は家賃収入が0円になるデメリットがあります。
たとえば賃貸物件の入居者の入れ替わりが多い2・3月以外に退去されると、次の入居者が見つかるまで時間がかかる可能性が高いです。

とくに、ファミリー層は転勤だけでなく、マイホームを購入する方も多いので、いつ退去されるかわからない傾向があります。
そのため、長期入居者の退去後は数か月空室が続くケースも多い点に注意しなければいけません。

リフォーム費用が発生する

空き家の多くは老朽化しているため、リフォーム費用が発生する可能性が高いです。
購入する物件にもよりますが、設備や配管などを交換しなければならないケースも多く、劣化が激しければ構造躯体の改修工事が必要になる可能性もあります。

一方で、ほとんどリフォームせずに貸し出せる物件もあるため、100%費用がかかるとは言い切れません。
まずは、空き家の購入時に物件の状態を専門家に確認してもらい、リフォームの必要性や工事費用の見積りを取ってから検討するようにしましょう。

融資が受けられない可能性が高い

不動産投資の融資は、申込者の属性だけでなく、物件の立地や収益性なども審査対象になります。
戸建ての空き家の場合、1室だけの投資となるため事業性が高いとは言えず、再建築不可の物件であれば物件価値はほぼないものとみなされます。

金融機関が求めるのはローン返済が滞ったときの担保のため、「売れない物件」には融資が下りません。
よって、金融機関の審査をクリアできない可能性が高く、融資のハードルが上がる点がデメリットとなります。

空き家投資が「儲かる」といわれる理由

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空き家投資が「儲かる」ビジネスであると話題になっており、投資の初心者から上級者まで高い関心を持つ人が増えています。
人気の投資モデルになりつつある背景には、物件価格やリフォームによる付加価値による影響が大きいです。

ここでは、空き家投資が儲かるといわれる理由を解説します。

物件価格が相場より安い

空き家投資の大きな特徴は、低価格で物件を取得できる点にあります。
維持費や税負担を避けるために手放された空き家は、相場と比べてはるかに安く、100万円台になるケースも珍しくありません。

それは、築年数が古かったり老朽化が進んでいたりして大規模なリフォームを必要とする分、価格を安く設定しているためです。
あるいは、再建築不可物件を理由に格安で売り出しているケースもあります。

このような空き家は相場どおりの価格では買い手がつかないため、超低価格で投資物件が手に入りやすい状況になっています。

リフォームで付加価値を高めやすい

空き家はリフォームによって物件の付加価値を高めやすく、魅力ある賃貸物件になれば収益アップも十分に狙えます。
これが、空き家投資が儲かるといわれる所以であり、物件価値をいかに高められるかが成功の鍵を握ります。

たとえば、ペット可物件にするなど、競合との差別化を図る少しの工夫で入居率が高められるケースも多いです。
リフォーム費用を必要最低限に抑えつつ、物件に新たな魅力を付加できれば、家賃の引き上げも可能となり、高利回りも期待できるでしょう。

さらに、売却時にも買い手が見つけやすくなるので、高く売却できる可能性があります。

安定収益を生み出す能力が高い

空き家投資は、物件選びを間違えなければ定期的な収益が見込めます。
初期費用をかけずに始められるにも関わらず、低リスク・高利回りと安定収益を生み出す能力が高いのが大きな特徴といえるでしょう。
とくに、家賃収入は不動産投資のメインの目的であり、安定的なキャッシュフローは投資をするうえで長期的な収支計画の重要な要素となります。

ただし、いくら安く空き家を手に入れても、賃貸需要がなければ安定収益は期待できません。
空き家投資の収益化を成功させるには、立地の選定やエリア分析など、事前の投資戦略をしっかりおこなうのが重要なポイントとなります。

空き家投資が「儲からなかった」失敗事例

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初期費用の安さや安定収益など魅力あふれる空き家投資ですが、失敗するケースも多々あります。
失敗事例から学べる点もたくさんあるので、ここではどのような原因で失敗したのか、その儲からなかった事例をチェックしておきましょう。

リフォーム費用をかけすぎたケース

築年数の古い物件ほど老朽化が激しく、リフォーム費用が高額になりがちです。
空き家が100万円程度だったにも関わらず、リフォームに1,000万円もかけてしまっては、空き家投資本来のメリットは活かされないでしょう。

超低価格で購入した空き家でも、リフォームに費用をかけすぎて利回りが落ちてしまうと元も子もありません。
あれもこれもとリフォームにこだわるときりがなく、資金をつぎ込んだ分だけ家賃に上乗せしなければならなくなり、入居者が集まらない可能性が高いです。

そのため、空き家投資のメリットを活かした賃貸経営をするためにも、物件価格だけではなく、リフォーム費用もきちんと把握しておく必要があります。

入居者の確保ができないケース

立地やエリア選びに失敗した場合、入居者が確保できずに収益化が困難になるケースも考えられます。

たとえば、駅から遠い、学校や病院から遠い、スーパーマーケットや大型商業施設が近くにないなど利便性が悪いと、賃貸や売却の需要は低くなるでしょう。
家賃設定は悪くなくても、競合物件の多さや市況の影響を受けて入居者が見つからないケースもあります。

空室リスクは不動産投資の大きな壁となるため、賃貸ニーズやターゲット層などを分析し、的確に反映させるなどの戦略が必要です。

自然災害の被害で損失が生じたケース

地震大国である日本では、いつどこで地震が発生するか予測がつきません。
さらに、台風や集中豪雨なども頻繁に発生しており、収益物件が自然災害による被害に遭えば、大きな損失が生じるおそれがあります。

たとえば空き家の住宅診断などを怠り、外見を改修しただけで物件を貸し出した場合、倒壊や破損事故にでもなれば、大きな被害につながりかねません。
近隣住民にまで被害が及んだ場合、損害賠償請求をされるリスクもあります。

そのため、空き家購入の際は耐久性・耐震性などを確認し、必要に応じてリフォーム工事をおこなうようにしましょう。

空き家投資で儲けるにはまず何から始めるべきか

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空き家不動産投資の特徴を理解したら、実際に何から始めたらいいのか、具体的なアクションを解説します。
とくに初心者の方は、失敗を回避して収益化につなげるためにも内容を確認しておきましょう。

エリアの選定

「安ければ何とかなるだろう」と安易に空き家があるエリアを選んでしまうのは大変危険です。
不動産投資は物件選びが非常に重要な要素となるため、やみくもにエリアを選ぶと儲けるどころか赤字経営に陥るリスクが高いので注意しましょう。

空き家投資では、入居者が賃貸物件に何を求めているのかニーズを理解するのが重要なポイントです。
地域ごとの空き家数を調べたうえで、家賃相場や人口動向なども確認しておくと、成功率が大きくアップします。

たとえば郊外でも、人口が集中しているエリアやアクセスに便利なエリア、観光地に近いエリアなどは、一定のニーズがあるので狙い目となります。

物件のリサーチ

空き家があるエリアを絞り込めたら、物件のリサーチをおこないましょう。
リサーチ方法には、不動産ポータルサイトや空き家バンクを活用したりする方法があります。

空き家バンクとは、地方自治体が運営する空き家のマッチングサービスで、ホームページ上で空き家の物件情報を提供しています。
インターネット上の情報だけでは建物の劣化状況などの確認が困難なため、可能であれば現地見学ツアーやバーチャルの内覧会への参加がお勧めです。
建物をしっかりチェックして、構造や劣化具合、周辺環境なども確認しておきましょう。

空き家になった理由を確認

空き家になるにはそれなりの理由が存在するため、空き家になった経緯を確認しておくと、物件選びの助けになります。

たとえば、利便性の悪さが理由だったケースなら、最寄り駅が遠く、通勤通学が大変なために空き家になったと推測できます。
このような条件の空き家を手に入れても、需要が低く収益物件にはなりづらいでしょう。
賃貸需要を高めるには、生活しやすい住環境かどうかがポイントです。

空き家投資に失敗しないためにも、需要が低い物件を回避できるよう、物件の良し悪しを見極める力を身に付けましょう。

リフォーム費用の把握

空き家投資は購入価格とリフォーム費用をセットで考える必要があります。
投資を始めるにあたり、つい空き家の購入価格だけに着目しがちですが、リフォーム費用を含めたトータル投資額を把握するのが大切です。

想定家賃収入とあわせて比較検討をおこない、どのくらいで回収できるか、利回りをシミュレーションしておくと投資計画が立てやすくなります。

空き家投資で成功するためのコツ

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空き家投資をする際は、物件の立地や事業性を踏まえて正しい投資先を選ぶ必要があります。
ここでは、空き家投資で成功する3つのコツを解説します。

需要があるのかを調査する

空き家物件に投資する際は、事前にエリア調査をおこなっておきましょう。
空き家の多くは賃貸需要などが低い場所が多く、需要がなければ入居者が見つからず収入を得られません。

将来売却できるかどうかも重要なポイントのため、気に入った物件が見つかったときは、需要の有無を調べておく必要があります。

収支シミュレーションをおこなう

空き家物件を購入する前に、必ず収支シミュレーションをおこないましょう。
とくに、リフォームが必要となる場合は、「購入費用+リフォーム費用」を初期費用として計算する点に留意が必要です。

また、同時に家賃相場も確認しておけば、利回りや年間手残りのシミュレーションをする際に役立ちます。
黒字になるケースであれば投資してもよいと判断できますが、無理に家賃を上げたり、入居100%で計算したりするのは危険なため注意しましょう。

不動産投資経験者へ相談する

初心者の方が空き家投資を始める場合は、何から始めてよいか迷ってしまう人も多いでしょう。
そのようなときは、まず経験者に相談して教えを請う方法がお勧めです。
経験豊富な不動産投資経験者であれば、経験で培われた知識やスキルに基づいて投資すべき物件であるかどうかアドバイスをしてくれるでしょう。

また、そのような人は塾やコミュニティに属している可能性が高く、自分では気が付かないリフォーム箇所やリスク、今後の運営方法なども聞けるかもしれません。
あるいは、自身で勉強会やセミナーに参加するのも1つの方法です。
空き家投資は独学でおこなうと価格ばかりを意識してしまいがちですが、正しい知識を身に付ければ、正しい物件かどうか見極める目を養えるでしょう。

まとめ

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空き家投資は、初期費用を抑えて高利回りを狙える投資先です。

ただし、退去時期が悪いと収入が得られない期間が長くなり、リフォーム費用もかかります。
そのため、近隣需要や収支シミュレーションをおこなったうえで正しい物件へ投資しなければいけません。
初心者の方はすぐに物件を探すのではなく、不動産投資の正しい知識を身に付けるところから始めてみましょう。

不動産投資を始めるにあたって、「学び」や「会に参加すること」は非常に重要です。
なぜなら、不動産は金額も大きく、失敗が許されにくい投資だからです。
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