不動産投資は危険って本当?不動産投資のリスクと回避方法を詳しく解説します!
不動産投資に興味を持ち、さまざまなサイトを調べてみると、「不動産投資は危ない」というような情報が出てきて、躊躇してしまう方もいるのではないでしょうか。
確かに、不動産投資も「投資」である以上、リスクを伴うものです。しかし、不動産投資におけるリスクと、その回避方法を知っておくことで対策を打つことができます。
本記事では、不動産投資におけるリスクについて解説し、そのリスクを回避した事例を紹介します。
不動産投資を考えているけれど、リスクが怖いと思っている方は、ぜひご覧ください。
不動産投資におけるリスクとは
「不動産投資は危険だ」と言われる理由は、次の3つの理由があるからです。
- リスクの大きさ
- 大規模修繕の必要性
- ローンの返済
以下では、それぞれの理由について詳しく解説します。
リスクの大きさ
不動産投資はさまざまなリスクが存在します。詳細は後ほど解説しますが、例えば空室リスクや家賃滞納リスク、金利上昇リスクなどです。
これらのリスクに備える必要があり、多くの手間や費用がかかることが不動産投資のリスクだといえます。
しかし、すべてのリスクに対して備えられるわけではありません。それは、自然災害の多い日本では、いつどこで地震や台風の被害に遭遇したりするかを予測することは困難だからです。
大規模修繕の必要性
アパートやマンションを投資用不動産として購入した場合、大規模修繕が必要であることも考慮する必要があります。
例えば、外壁、共用廊下、吸・排水管など多くの箇所が、経年劣化するため大規模修繕が必要です。
また、入居者が退去した際には原状回復が必要なため、負担額は想像以上に大きくなる可能性があります。
特に、中古でアパートやマンションを購入する際には、修繕計画や建物の耐久性などを不動産会社に確認することをおすすめします。
ローンの返済
不動産投資は、自己資金が少なくても不動産投資ローンを組むことで、高額の投資用不動産を購入することが可能です。いわゆる、「レバレッジ効かせる」ことができます。
そのため、ローン金額を大きくし、返済期間を長く設定することで条件の良い不動産を購入することが可能です。
しかし、返済原資である家賃収入が滞った場合、返済ができなくなる危険性があるので、ローンを組む際には返済可能な金額を設定するようにしましょう。
不動産投資の8大リスク
ここでは、不動産投資を始める際に考えられる、主な8つのリスクについて詳しく解説します。
リスク1 空室リスク
不動産投資のリスクとして真っ先に挙がるのが「空室リスク」です。空室リスクとは、購入した投資用不動産に入居者がいないため、家賃収入が得られなくなることです。
不動産投資ローンを返済中の場合、家賃収入が得られないと貯蓄や給与などから返済しなくてはなりません。また、入居者募集のための広告費用も必要になります。
空室状態が長期間続いてしまうと赤字経営となり、最悪の場合には破綻してしまう恐れがあるので注意が必要です。
リスク2 家賃下落リスク
空室リスクと並んで不動産投資で注意しておきたいのが、家賃下落リスクです。家賃下落の想定が甘いと大きなリスクにつながるかもしれません。
先ほど述べたとおり、不動産投資で最も回避しなくてはいけないのが、空室状態が長期間続くことです。空室状態が長く続く場合には、入居者を集めるために家賃を下げるのが最も効果的な手法です。
しかし、家賃を下げることは利益を減少させてしまうことになるため、思ったような利益が得られないこともあるので注意が必要です。
また、経年劣化による家賃下落も念頭に置いて、投資用不動産を購入するようにしましょう。
リスク3 家賃滞納リスク
家賃滞納が発生する場合でも、家賃収入が得られなくなります。これが家賃滞納リスクです。家賃滞納リスクは空室リスクに比べて厄介な問題に発展する可能性があります。
空室リスクの場合、入居者を見つければ家賃収入が得られますが、家賃滞納リスクの場合は、新しい入居者の募集ができなくなるというリスクも発生します。
さらに、家賃回収が困難な際には、回収業者に依頼する費用が必要です。また、強制的に退去させる場合には裁判を提起する必要があり、時間と手間がかかってしまいます。
リスク4 倒産リスク
不動産管理会社が倒産してしまうことも、不動産投資のリスクの一つです。不動産管理会社が倒産すると、不動産の管理がずさんになってしまい、不動産の価値が下がることにつながります。
不動産管理会社に家賃の徴収を依頼していた場合に、その不動産管理会社が倒産してしまうと賃料が支払われなくなる可能性もあるため注意が必要です。
また、契約していた不動産管理会社が倒産すると、別の不動産管理会社を探す手間や費用も発生します。
不動産管理会社は、不動産投資を行う人のパートナーとなりうる重要な存在です。不動産管理会社は手数料の安さだけで判断せず、慎重に選ぶようにしましょう。
リスク5 修繕リスク
新築物件を購入しても、年数が経過し、老朽化が進んだ場合には修繕を実施する必要があります。修繕箇所は、建物の屋根や外壁、共用廊下、階段、エントランス、給・排水管など広範囲に及びます。
また、入居者が退去する際には、原状回復のための費用も発生するため、それらに備えて資金を用意しておきましょう。
修繕にかかる費用は、小規模なもので数十万円、大規模修繕になると1,000万円以上かかる可能性があるため注意が必要です。
リスク6 災害リスク
地震や火事などの災害が発生し、所有している物件が被災した場合、甚大な損害を受けることがあります。このように、災害によって発生する損害も不動産投資のリスクといえます。
災害の発生確率は高いわけではありませんが、日本は自然災害が多いため、あらかじめリスクヘッジをしておくようにしましょう。
特に、地震などの災害が発生し、物件が全壊してしまうと収入が得られなくなり売却も困難になります。また、建て直す場合には、莫大な費用が発生します。
リスク7 不動産価値の下落リスク
不動産投資物件は、家賃収入が下がってしまうと収益力が低下してしまい、結果として不動産価値が下落してしまいます。これが、不動産価値の下落リスクです。
家賃収入が下がる理由には、「築年数が古くなった」や「周囲に競合物件が増えた」など、所有している物件の需要低下が挙げられます。
不動産価値が下落してしまうと、最終的に売却した際の金額が減少するため、思ったような利益を得られなくなるかもしれません。
リスク8 金利上昇リスク
ほとんどの場合、不動産投資を行う際に不動産投資ローンを利用します。そのため、金利が上昇すれば支払額が増加し、収支に大きな影響を与えます。
不動産投資ローンでは、固定金利よりも低い金利が設定されているため、変動金利を利用する人が多いようです。その理由は、利用期間中に金利が上昇しなければ、低金利を維持することができ、総支払額を抑えることができるからです。
しかし、返済期間中に金利が大幅に上昇してしまうと金利上昇リスクを負ってしまい、想定していたような利益が得られなくなる可能性もあります。
不動産投資リスクの回避成功事例5選
不動産投資のリスクにはどのようなものがあるか、ご理解いただけたと思います。
それと同時に、不動産投資に躊躇してしまう人もいるかもしれません。しかし、リスクに対して備えておけば、不動産投資を安心して行うことが可能です。
ここでは、不動産投資リスクの回避に成功した事例を通して、対策方法を紹介します。
事例1 物件選びを慎重に行うことで空室リスクを回避
初めて不動産投資を行うAさんは、不動産投資の最大のリスクが空室リスクだと知り、回避するための方法を学ぶことにしました。
不動産投資に関する本や不動産会社の行うセミナーに参加し、以下のことに注意して物件を選んだ結果、空室リスクを回避できたそうです。
- 賃貸物件が飽和状態のエリアを避ける
- 好立地(駅やスーパー、コンビニの近くなど)の物件を選ぶ
- ワンルームマンションなど1人〜2人用の物件を選ぶ
物件選びの際には、周辺の環境や立地条件等を慎重に検討することで空室リスク回避につながる事例です。
事例2 借主への対策を行うことで家賃滞納リスクを回避
2件目の投資用不動産購入を考えていたBさん。1件目の物件で発生した家賃滞納リスクを回避したいと考え、不動産管理会社に相談しました。
不動産管理会社から以下の提案を受けて実施したところ、家賃滞納リスクを回避できたため、1件目の物件にも同様の対策を実施したといいます。
- 借主の事前審査を厳しくする
- 保証協会へ加入する
家賃滞納リスクは、借主本人の収入状況など、審査を厳しく行うようにしましょう。また、保証協会に加盟することで、協会へ支払う費用はかかるものの、家賃の立て替えをしてもらえるため、家賃滞納リスクを回避可能です。
事例3 修繕に備えておくことで修繕リスクを回避
中古物件を多数購入しているCさんは、投資仲間のDさんが修繕費用のことを知らず、多額の出費を余儀なくされたことを聞きました。
Cさんは、Dさんに修繕リスクについて次のようなアドバイスをしました。
- 購入時に修繕計画を確認しておく
- 修繕費用の積み立てをしておく
中古物件は大規模修繕が必要となる場合もあるので、事前に修繕計画について確認しておきましょう。修繕計画が分かったら、修繕時期までに修繕費用を積み立てておくことで修繕リスクを回避することができます。
事例4 リフォーム・リノベーションで不動産価値の下落リスクを回避
長年、不動産経営をしているEさんは、経年劣化によって所有している不動産の価値が下がり、収益が低下することを心配していました。
そこで、信頼している不動産会社に相談にいくと、次のようなアドバイスを受けました。
- リフォームやリノベーションを検討する
経年劣化による不動産価値の低下は、リフォームやリノベーションを行うことで回避が可能です。特に近年は、リノベーション物件に注目が集まっているため、検討する価値はあるでしょう。
事例5 災害発生の可能性を調査し対策を打つことで災害リスクを回避
投資用不動産の購入を検討しているFさんは、投資仲間から災害リスクについて聞き、被災した際の損失が心配になりました。
そこで、購入を依頼している不動産会社に相談に行き、次のような点に気をつけると良いと伝えられたそうです。
- 自治体が作成しているハザードマップを確認する
- 地震保険や火災保険に加入しておく
- 新耐震基準の物件を選ぶ
ハザードマップを確認することで、災害発生リスクを確認しておくのは有効なリスク回避手段です。また、地震が多い日本では、新耐震基準の物件を選ぶことで損失を最小限に抑えたり、保険に加入しておくことで損失を補填したりすることができます。
まとめ
不動産投資も投資なので、「リスクが発生する可能性がある」という認識を持っておくことが重要です。
また、本記事で挙げたようなリスクが発生することを理解しておくことで、実際にリスクが発生した際にも冷静な対応ができます。
さらに、対策方法を把握しておけば、完全とは言えませんがリスクを回避できる可能性が高まるでしょう。
本記事をご覧になり、不動産投資リスクを理解し、対策を講じることで皆さんの不動産投資が成功につながれば幸いです。