不動産投資のフルローンとは?メリット・デメリットと成功するポイントについて解説!

最終更新日:2023年11月14日

不動産投資は金融機関からのローンを利用して始めるのが一般的です。まれにフルローンを組んで投資している方もいらっしゃいますが、そもそもフルローンについて分からない方もいらっしゃるでしょう。そこで、この記事ではフルローンの概要とメリットデメリット、成功するポイントについて紹介します。

 

フルローンとは    

フルローンとは投資する物件にかかる費用を全額金融機関からのローンで賄うことです。通常住宅ローンなどの場合は、頭金として自己資金をねん出してローンを組むことが一般的です。しかしフルローンは名前の通り、「フル=全部」を借入して投資することができます。

 

不動産投資をフルローンで始めるメリット      

不動産投資をフルローンで始めるメリットは主に2つのメリットが挙げられます。

 

自己資金を負担しなくて済む          

フルローンの最大のメリットは「自己資金0円」で不動産投資ができることです。不動産投資は毎月安定した入居率となれば、収益もプラスになることが多いです。そのため「何も負担せずにお金を稼げる」というメリットがあります。

本記事を読んでいる方の中でも、できればお金を出したくないという方も多いのではないでしょうか。フルローンができれば、1円も出さずに収益を得られる点が最大の魅力です。

 

経費計上できる項目が増える         

フルローンとなると借入額も大きくなりますが、利息に関しては経費計上できるため所得の圧縮効果が高まります。

利息は返済額を増やすものとなりますが、所得を抑えることができ、所得税や住民税の節税になります。

不動産投資の所得が赤字となった場合、他の黒字所得と合算できる損益通算が可能です。損益通算することにより、黒字所得の所得税を抑えることが可能です。

フルローンの利息によって赤字所得にすることができれば、他の所得の節税効果も見込めます。

 

フルローンのデメリット      

一方フルローンにもデメリットがあるため、ここでは2つ紹介します。

 

フルローンを組める金融機関が少ない          

そもそもフルローンを組める金融機関が少ないのが現状です。資産家であっても不動産を購入する際の諸費用は自己資金で対応してほしいと言われることがほとんどです。

平成31年に金融庁が行った各金融機関への「投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果」を確認すると、以下の図の通り、自己資金のねん出を一切依頼していない銀行は5%、信用金庫は13%程度しかありません。

そのため基本的にはフルローンは難しい傾向にあります。

もちろん金融機関とお付き合いが長く、多額の資産を持ち合わせている方であれば借りられる場合もあります。また5%の金融機関を見つけることができれば問題ないでしょう。

しかし金融機関は基本的に自己資金のねん出をしない方は融資の審査が不利に働く可能性が高いです。そのためフルローンは限られた人のみ利用できるローンともいえるでしょう。

 

返済額に圧迫されるリスクがある    

フルローンとなると月々の返済額に圧迫されるリスクが伴います。空室が1室や2室出ただけでも赤字になることは良くあることです。

そもそも1室2室の空室で赤字になるようであれば、事業性が低いと判断され、フルローンを組むのは困難となるでしょう。金融機関によって異なりますが、最低でも5割の空室が出ても黒字になることが望ましいです。

とはいえ実際半分も空室になって黒字になる物件はほどんどないのも現状です。かりにフルローンを組むことができても、しっかり返済できるシミュレーションであるかを事前にチェックしておきましょう。

 

フルローンで成功するポイントと始められる人

フルローンで成功するポイントは空室による収入源のリスクヘッジです。そもそもフルローンを借入できる方は、ある程度の資産家であることが求められる場合が多いです。

例えばこれから不動産投資を始める方と、100室の不動産投資を行っている方であれば、後者の方が収入が安定していることから審査が有利に働くことでしょう。

もちろん債務超過といって、借入額が大きくなると融資審査は不利に働きます。しかしある程度資金が貯まった段階で繰り上げ返済を行い、借入額も少なく不動産投資を多く行っていればフルローンを組める可能性が高まります。

そのため不動産投資初心者の方は、最初に自己資金をねん出したローンで投資物件を徐々に増やし、ある程度の資金が貯まった段階で繰り上げ返済すれば、フルローンを組めるうえ、成功する可能性が高まります。

フルローンは確かに魅力があるローンですが、初心者の方は、まずは自己資金と一緒にローンを組んで投資物件を増やすようにしましょう。

 

まとめ    

フルローンを使えば自己資金0円で投資物件を購入することができます。しかし毎月の返済額が高額となるうえ、誰でも組めるわけではありません。

不動産投資初心者の方は、まずは自己資金を含めたローンを利用して投資を行いましょう。ある程度所有物件が増えてきた場合は、繰り上げ返済すれば、フルローンが組める可能性も大きく高まります。

弊社では不動産投資初心者の方に向けて、定期的なセミナーや塾も開催し、さまざまな不動産の買い進め方をレクチャ―しております。またローンに関するお悩みなども承っております。これから不動産投資を始めたい!という方は、ぜひ一度ご相談くださいませ。

関連記事