退職金で不動産投資をするメリットとは?デメリットや成功するコツについて紹介

最終更新日:2025年8月6日
  • 退職金の使い道に迷っている
  • 退職金で不動産投資を始めてみたい
  • 不動産投資のメリットやデメリットを知りたい

退職金の受け取る金額は人によって異なりますが、多くの人がまとまった金額を受け取れます。

そのまま老後資金にするのも良いですが、より充実した老後生活を送るために投資をするのも1つの方法です。

そこで、こちらの記事では退職金で不動産投資を行う場合のメリット・デメリット成功するためのコツを紹介します。

この記事でわかること

  • 退職金で不動産投資はできるのか
  • 不動産投資を始めるメリット・デメリット
  • 退職金で不動産投資を成功させるコツ

退職金で不動産投資はできるのか

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まず気になるのが、退職金で不動産投資ができるのかどうかです。

不動産投資をおこなうときには、投資物件を購入するため購入費用が必要となります。
不動産物件を購入するとき、ほとんどの人が金融機関から融資を受けます。

しかし、退職後では安定した収入が見込めないため融資を断られる可能性が高いです。

退職金だけで投資物件を購入するのは困難になるため、自己資金でどのぐらいカバーできるのかが重要になります。

ただ、退職金で不動産投資ができないわけではありません。
もともとの自己資金が少なくても退職金がある点で、融資の審査を通過する可能性もあります。

また、条件の良い物件の場合は、利益が出ると判断され審査が通過しやすいといわれています。

審査を通過するためには、返済能力がきちんとある点をアピールしなくてはなりません。

うまくいけば安定した収入が期待できるのが不動産投資の魅力です。

退職金で不動産投資をするメリット・デメリットをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。      

退職金で不動産投資を始めるメリット            

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退職金で不動産投資を始めるメリットは大きく分けて4つあります。

  • 自己資金が少なくても始められる
  • 退職金より大きな利益が見込める 
  • インフレの影響を受けにくい
  • 年金以外の収入が得られる

それぞれの魅力を詳しく解説します。

不動産投資とはどのようなものなのか、本当に良いものなのかが気になっている人は、ぜひチェックしてください。

自己資金が少なくても始められる

不動産を購入するとなると数千万円以上の資金が必要となり、退職金だけでは足りません。

しかし、金融機関には不動産投資のためのローンがあるため、自己資金が少なくても投資が開始できます。

一般的な住宅ローンとは別物となるため、金利や審査内容も異なります。
不動産投資用のローンは事業用融資扱いとなり、一般的な住宅ローンより金利は高い傾向です。

ただし、審査される内容は個人の収入だけではなく物件の収益性も含まれます。
個人の収入が低くても収益性が高ければ、融資を受けられる可能性は十分あります。

つまり、退職後で安定した収入がない状態であっても、物件の収益性が高いと判断されれば融資が受けられる可能性があるのです。

自己資金が少なくても始められるのが、不動産投資のメリットでしょう。

退職金より大きな利益が見込める  

退職金は人によって金額が異なるため、老後の生活が困窮してしまう人もいるでしょう。

退職金と年金で細々とした生活を送るのも良いですが、不動産投資によって安定した収入を得続けるのは魅力です。

厚生労働省による「就労条件総合調査 結果の概況 退職給付(一時金・年金)の支給実態」によると、退職金の平均相場は平均して2,000万円ほどです

しかし会社の大きさや、勤続年数などによって金額には大きな差があります。
場合によっては数十万円程度しかもらえないといったケースもあるでしょう。

不動産投資をすれば、月15万円や20万円などの収入が期待できます。

定年退職後から20年と仮定すると、不動産投資による収入は2,000万円以上になる可能性もあります。

もちろん投資する物件によって得られる収入は異なるため一概には言えませんが、退職金より大きな金額になるケースも十分に考えられます。

インフレの影響を受けにくい

投資のリスクは価値が下がってしまう点です。

価値が下がり資産が減ってしまうリスクを回避するために、現金で所有している人もいますが、現金の価値が変わらないと思っていたら危険です。

投資だけではなく現金自体の価値が下がる「インフレ」の状態になると、持っているキャッシュの価値が一気に下がってしまいます。

退職金を現金のままで所有していると、インフレが起こったときに価値が一気に下がります。
せっかく大切に残しておいても、価値が下がってしまっては意味がありません。

インフレでも影響を受けにくいのが不動産です。

退職金で不動産投資をおこない不動産として所有していれば、インフレ時にも価値が下がらずに所有していられるでしょう。

インフレによって  現金の価値が下がっても、物件の価値は上がっていくため、購入時よりも価値が上がる可能性も否定できません。

インフレの傾向が強くなればなるほど、現金で所有していると影響を受けてしまいます。

退職金を不動産として所有しておけば、インフレ時にも大きな影響を受けずに運営ができるでしょう。 

年金以外の収入が得られる

退職後のおもな収入は年金のみといった人は珍しくありません。

しかし、年金だけでは生活費が足りない、預貯金を切り崩していくのに不安があるといった人も多いでしょう。

定年後の生活が不安で、定年を迎えても働き続けている人もいます。

不動産投資は、定年後に年金以外の収入を得られる方法です。
一般的に賃貸契約は数年単位で結ばれます。

つまり、契約期間中は家賃収入が安定して入ってくるのです。
入居者がいる限り家賃収入が見込め、面倒な管理関係は管理会社に任せれば手間もほとんどかかりません。
家賃収入を得ていれば貯蓄を崩さずに生活でき、安心して定年後の生活が送れるでしょう。

退職金で不動産投資を始めるデメリット        

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不動産投資は投資の一種のため、デメリットも必ずあります。
不動産投資を始めるときには、メリットだけではなくデメリットもしっかり把握しておこないましょう。

生活費が不足する可能性もある     

退職金は老後の生活費として利用するのが一般的です。
そのため、不動産投資に使用すると生活費が不足してしまう可能性があります。

不動産運用が順調であれば問題ありませんが、良い状態がずっと続いていくとは限りません。

万が一、投資物件において空室が発生した場合、予定していた収入が入らなくなってしまいます。

家賃収入よりローンの返済額の方が大きくなった場合には、退職金などの貯蓄からの返済が必要です。
不動産投資は比較的安定した収入が見込めますが、空室になってしまうと計画通りにはなりません。

空室にならないように、空室対策をしっかりしておきましょう。

ローン審査が通らないと意味がない

不動産投資において、投資物件は決して安いものではなく退職金だけでは購入は厳しいものです。

多くの場合、不動産投資用のローンを利用しますが、金融機関のローン審査が通らなければ融資は受けられません。

もちろん、退職金だけで購入できる物件もあります。

しかし、運用をしていく上で、安く購入した物件を高い家賃で利用する人はあまりいないでしょう。

好条件の物件は多くの投資家が狙っており、高額になりがちです。

ローンの審査は返済能力を重視するため、退職後では審査が通らない可能性もあります。
購入予定の物件での収入見込みや預貯金によって判断されるため、ある程度の自己資金は所有しておいた方が良いでしょう。

市場変動のリスク

不動産投資は安定した収入が期待できる投資方法ではありますが、周辺エリアの変化によって市場が変動するリスクはあります。

退職後からの何十年を不動産投資だけで生活していこうと思っていたのに、周辺エリアの変化によって人の流れが変わってしまったといったケースは珍しくありません。
市場の変化によってニーズが変わってしまい、空室になってしまう可能性もあります。

また、金利変動にも注意が必要です。
ローンを組んで物件を購入するとき、少しでも金利を安くしたいと思って変動金利を選ぶ人は多いでしょう。

固定金利よりも安く契約ができる反面、金利変動によって返済額が変わってしまうリスクもあります。
金利が上がってしまい、返済額が厳しくなってしまうケースもあるため、余裕を持った資金計画が必要です。

退職金での不動産投資におすすめの物件

退職金で不動産投資を始める場合に、まずおすすめなのがワンルームマンションです。

マンションのなかの一室を購入し、貸し出して家賃収入を得ます。
一部屋だけの購入のため初期費用を抑えられ、場合によっては退職金のみの一括でも購入が可能です。

また、初期費用は高くなりますが、需要の高いファミリーマンションも人気です。
単身者や学生に比べてすぐに引っ越しするリスクが低く、長期的に家賃収入を得られる可能性が高くなります。
不動産投資を検討する際には、購入する物件のエリアに住んでいる方などを考慮して最適なものを選びましょう。

退職金で不動産投資を成功させるためのコツ  

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退職金で不動産投資をおこなうときは、どのような物件にいくらぐらい投資できるのかのバランスをしっかり考えましょう。

退職金の金額によって投資できる物件の条件が変わってきます。
退職金だけで物件を購入するのか、金融機関でローンを組むのかによっても、物件の条件が変わるでしょう。

無理をして高額な物件を購入してしまうと、ローンの返済に追われてしまいます。

反対に、退職金だけで購入できるからといって築年数の古い中古物件を購入すると、すぐに設備故障や建物の修繕が必要になってしまう可能性も高いです。

物件の立地や状態と、自分が支払える投資額とのバランスを慎重に考えて、生活に支障がでない程度の金額で運用するのが成功のコツです。 

まとめ

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退職金を使って不動産投資をするメリットは、退職金より大きな利益を生み出せる可能性がある点です。

自己資金が少なくても始められるため、退職金を使って物件を購入する方法もあります。

将来的に、現金の価値が下がってしまうインフレ状態になっても、不動産の価値は下がる心配がほとんどないため、安定した収入が見込めます。

デメリットとしては、空室などによって計画していた金額よりも収入が減ってしまうと、預貯金を切り崩さなくてはなりません。

ローンを利用して購入した場合は、ローンの返済によって生活が困窮する可能性もあります。

そもそも、退職後となるためローンの審査が通らない可能性もあります。
退職後に不動産投資をするときには、メリット・デメリットをしっかり比較し、無理なく運用ができるような計画を立てましょう。

不動産投資には多岐にわたる情報収集や費用対効果を見越した対策の継続が成否を大きく左右します。既に経験された大家さんが集う、不動産賃貸経営を学べる塾やセミナーに参加し、継続的に良質な情報やノウハウを学ぶことをお勧めします。

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