不動産投資のお勧め勉強方法とは?勉強に役立つ書籍や資格などを解説
不動産投資は正しい知識を身に付けないと、事業がうまくいかない可能性が高いです。
確かに勉強しなくても安定的に利益を生み出す方もいらっしゃいますが、知識や経験の裏付けがない以上、その成功は単なる偶然に過ぎません。
運や偶然に頼らず安定的に高い成功率を実現するためには、物件の調査方法や選び方から、不動産投資ローンに至るまで、さまざまな知識を身に付ける必要があります。
とはいえ初心者の方は特に、どのような勉強すればいいのかわからないことが多いでしょうそこでこの記事では、不動産投資の勉強の必要性やおすすめの勉強方法、初心者が学ぶべき事柄、さらにお勧めの書籍についても解説します。
また、不動産投資に役立つ資格もご紹介しますので、これから不動産投資を始める方はぜひ参考にしてください。
不動産投資は勉強したほうがいい?
冒頭でも軽くお伝えした通り、不動産投資を始める際には勉強が必要不可欠であり、実際に投資を始めてからも継続的に学び続ける必要があります。
不動産投資は数百万円程度の初期費用が必要になるだけでなく、ローンも積極的に活用する投資方法であるため、投資全体にかける金額が大きくなりがちです。
また、物件の運用を開始した後も、月々のローン返済や物件の管理・維持・修繕など、さまざまな費用がかかります。
投資物件を選ぶ際には、成功率を高めるために入念な調査と分析が欠かせません。
このように、不動産投資では資金計画や物件管理、物件選び、不動産投資ローンなど、多岐にわたる知識が求められます。
これらの知識を身につけることで、投資のリスクを抑え、成功率を高めるための欠かせない武器となるでしょう。
不動産投資のお勧め勉強方法
不動産投資の勉強と言っても、どのようにして学べばよいかわからず、困ってしまう方も多いのではないでしょうか?
そこでまずは、初心者の方にお勧めする基本的な勉強方法をご紹介します。
インターネットで勉強する
インターネットは、もっとも手軽な勉強方法のひとつです。
不動産投資関係の解説記事や解説動画など、お金をかけずに気軽に調べることができます。
自身の経験を交えて解説している記事や動画も多く、本では得られない情報にも触れられる魅力があります。
ただし、インターネットではさまざまな人が発信しており、かなり古い情報や、情報元や根拠が不明確な情報も少なくありません。
そのため、情報の真偽に注意を払う必要がある点がデメリットです。
中には「不動産投資で100%儲かる方法」「あなたの資産を投資します」など、極端なメリットばかりを強調した投資詐欺の勧誘も存在しているので、特に初心者の方は注意してください。
書籍で勉強する
独学で学ぶ場合、不動産投資に関する書籍を読むことが基本的な勉強法となるでしょう。
ほとんどの不動産投資の書籍は、実際に不動産投資で成功している方や、不動産投資会社などでの実務経験が豊富な方で執筆しており、正しい知識を体系的に学ぶための有効な手段です。
初心者向けや上級者向けなど、さまざまなレベルの本が販売されていますが、特に中級者以上に向けた本の場合、基礎知識などの情報は省略されていることが多いため、自分に適した書籍選びが重要です。
購入前に目次などをチェックして、おおよその内容を確認しておくと良いでしょう。
後ほど初心者向けのお勧めの書籍をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
セミナーや勉強会などに参加する
不動産投資のセミナーには、基礎的な知識を解説する初心者向けの内容から、成功者から直接経験や成功事例などの実践的な内容まで、さまざまな種類があります。
また、質疑応答だけでなく、講師や参加者と交流できる時間が設けられている場合もあり、気になる点や疑問を解決しやすい点が魅力です。
セミナーには、実際に会場に足を運んで参加するタイプと、オンラインで自宅などから参加可能なものも増えています。
何のために、どのようなセミナーに参加したいのか、あらかじめ参加する目的や希望を明確にしたうえで、自分に合った内容や参加方法のセミナーを選ぶことをお勧めします。
不動産投資経験者の話を聞く
不動産投資経験者に直接会って、話を聞くのも非常に勉強になります。
経験者も始めは初心者であったはずなので、初心者から初めての投資に至るまでの貴重な経験を聞けるかもしれません。
あるいは悩みや迷いに対する、具体的なアドバイスをもらえる可能性もあるでしょう。
その経験者だからこそ聞ける生の話には、インターネットや本では得られない大きな価値があります。
1人で学んでいるだけだと経験者と知り合うのは難しいかもしれませんが、セミナーや不動産投資の塾などに参加すれば、知り合える機会も増えていくでしょう。
焦らず、根気強く探してみてください。
不動産投資の初心者は何を勉強すべき?
不動産投資の勉強方法は分かったとしても、具体的に何を学べばいいのか、困ってしまっている方もおられるでしょう。
ここからは初心者が学ぶべき代表的な内容を、いくつかピックアップしてご紹介します。
投資物件の選定について
投資物件の選定は、不動産投資における重要事項の1つです。
物件の調査方法や調査すべきポイント、より利益を出しやすい物件の判断材料など、基本的なところから学んでいきましょう。
具体的な学びの内容としては、以下のような内容が挙げられます。
- 立地の良い物件の特徴
- 収益性の高い物件の特徴
- 利回りの考え方
- 物件価格や家賃相場の調べ方
物件取得にかかる費用について
物件を購入するには大きな資金が必要となりますが、不動産投資では不動産投資ローンを利用して賄うケースが多いです。
そのため物件取得に必要な費用だけでなく、不動産投資ローンに関する知識についても学んでおきましょう。
また直接の取得費用以外にも、不動産会社に支払う仲介手数料や、不動産取得税などの税金、不動産登記に関する費用など(諸経費)も必要となります。
適切な資金計画を立てられるようになるためにも、取得費用についてしっかり把握しておくのがお勧めです。
物件管理について
取得した物件をどのように管理すべきか、必要となる具体的な作業や、不動産管理会社への管理委託について、事前にある程度学んでおくと良いでしょう。
物件管理は主に、建物管理と入居者管理の2種類に分けられます。
建物管理とは、共用部分の清掃や保守、修繕など、建物そのものに関わる作業です。
入居者管理とは、入居者の募集や契約更新、退去、クレーム対応など、入居者に関連する業務となります。
管理委託を検討している場合は、不動産管理会社の選び方や費用相場などについても、しっかり学んでおきましょう。
不動産投資の勉強にお勧めの書籍
書籍は独学で学ぶ方法としてスタンダードな方法ですが、自分に合った本を探すのは意外と難しいものです。
特に初心者の方は知識が乏しいため、できるだけわかりやすく、読み進めやすい本を選ぶのが重要になってきます。
そこでここからは書籍で学びたい初心者の方に向けて、最初に手に取る1冊としてお勧めの書籍を4つ、ご紹介します。
新NISAだけじゃない!不動産投資は初心者にぴったりの資産運用!?
初心者にお勧めの投資方法として、不動産投資の魅力やお勧めする理由を、わかりやすく伝えてくれる1冊です。
不動産投資の注意点や、著者独自の投資方法「トライアングル不動産投資」についても説明しています。
安価な電子書籍(2024年11月現在、Amazonで99円)なので気軽に購入しやすく、不動産投資に興味はあるものの、なんとなく不安も感じている方の第1歩としてもお勧めです。
書籍名:新NISAだけじゃない!不動産投資は初心者にぴったりの資産運用!?:~家賃収入年5000万円を達成した投資家が資産運用のいろはを伝授~
著者名:木村洸士
世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生
その名の通り、教科書のようなわかりやすさが特徴の本です。
前半は基礎的な内容ですが、後半では物件選びや購入手順、リスク回避法などにも触れられているため、初心者の方が始めて物件を購入する際の参考としても役立つでしょう。
イラストや図も積極的に使用されているなど、あまり本を読み慣れていない方や、長時間の読書が苦手な方でも読みやすいよう、工夫されています。
書籍名:世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生
著者名:浅井佐知子
出版社:ソーテック社
確実に儲けを生み出す 不動産投資の教科書
不動産投資を始めたいサラリーマンの方に向けた本で、実際に物件を購入するために必要となる実践的なノウハウを、流れに沿ってわかりやすく解説しています。
管理会社の選び方やマイソク(広告用に物件情報をまとめた資料)の見方、金融機関の探し方などにも触れられており、要点をシンプルにまとめて説明しているので、多くの初心者の方にお勧めです。
書籍名:確実に儲けを生み出す 不動産投資の教科書
著者名:姫野秀喜
出版社:明日香出版社
不動産投資は組み合わせが9割
戸建て、中古アパート、新築アパートとステップアップしながら投資を進める著者独自の投資法「トライアングル不動産投資」を解説する本です。
中長期的なプランニングに基づいて投資を進めながら、3種類の不動産のデメリットをメリットで補い合う安定的な投資手法が、流れに沿ってわかりやすく説明されています。
本書ではスモールスタートを勧めているほか、不動産を買い進める具体的な順番も提示されているため、自己資金が少ない初心者の方にも実践しやすい内容です。
書籍名:不動産投資は組み合わせが9割:家賃収入1000万円を最速で叶える トライアングル不動産投資術
著者名:木村洸士
出版社:合同出版
不動産投資の勉強にも役立つ資格
不動産投資を始めるのに必要な資格は特にありませんが、投資に必要な知識を効率的に学ぶ手段として、資格取得を目指すのは悪くない方法です。
もちろん資格取得に必要な知識のすべてが、不動産投資に関係するとは限りません。
ですが不動産に関わる資格であれば、より判断の精度を高めるための知識として、将来的に役立つ部分も多いかと思います。
そこでここからは、不動産投資の勉強としても役立つ資格として、以下の5つをピックアップして解説します。
- 宅地建物取引士
- マンション管理士
- 不動産鑑定士
- 不動産実務検定
- FP技能検定
宅地建物取引士
宅地建物取引士とは、不動産取引の専門家を示す国家資格です。
不動産の売買契約や賃貸契約以外にも、法律や税金の知識も求められるなど、不動産に関する幅広い知識が必要とされます。
勉強を兼ねて何か1つだけ資格を取るとしたら、この宅地建物取引士がお勧めです。
不動産に関する違法な勧誘や、不動産会社による不正などについても学べますので、不動産投資を進めるうえで身を守る際に役立つ知識も得られるでしょう。
マンション管理士
マンション管理士とはその名の通り、マンションの管理に関する専門家です。
マンション管理組合の運営や、マンション管理のコンサルタント業務をおこなう際に求められる国家資格なので、マンションの管理に関わるさまざまな知識が得られます。
そのため、区分マンション投資を進めたい方には特にお勧めです。
余談ですが似た資格に、管理業務主任者という資格があります。
マンション管理士は管理組合側に必要な知識が求められますが、管理業務主任者は管理会社側に必要な知識が求められる資格です。
試験の出題範囲も重なる部分が多いため、同時取得を目指すのも良いでしょう。
不動産鑑定士
不動産鑑定士とは、不動産の適正価格を鑑定する専門家です。
物件の価値を見定めるために必要な知識が学べるため、不動産投資で役に立つ機会も少なくないでしょう。
ただし不動産鑑定士の試験は合格率が5%程度と、かなりの難関となっています。
不動産投資の勉強のために資格取得を目指すには、負担が大きすぎるかもしれません。
不動産実務検定
不動産実務検定とは、賃貸経営に関する専門的な知識を学べる民間資格です。
以前は大家検定という名称だった点からもわかる通り、入居者が快適に暮らせる物件提供の実現に必要となる、法律や税金、土地活用など、体系的な知識が学べます。
これからアパートの運用に挑戦したい場合や、すでに運用している物件の空室率を下げたい場合などに、特に役立つ知識が得られるでしょう。
FP技能検定
FP(ファイナンシャルプランナー)は、資産形成や資産運用に関する専門家です。
そのためFP技能検定では、不動産を始めとするさまざまな投資に関する知識だけでなく、住宅ローンや保険、年金など、家計に関わる幅広いお金の知識が学べます。
不動産とは直接関係がない知識が多いですが、あくまでも資産形成の1手段として、一歩引いた広い視点で不動産投資の理解を深めるのに役立つでしょう。
まとめ
不動産投資の勉強は、1度やって終わりではありません。
実際に投資を始めてからも継続的に学び続け、より多くの知識や経験を身に付けるのが、不動産投資で成功するための近道となります。
まずは独学を中心に無理のない範囲で学び始め、興味が深まったら、セミナーや勉強会、塾などにもぜひ参加してみてください。
経験者や成功者の語る体験に基づいた話は、不動産投資に関する興味や期待を更に高め、学び続けるモチベーションを強化してくれるでしょう。
既に、その道を進んでいる方、成功している方々の経験談やノウハウを惜しみなく情報共有しているコミュニティーや、体系的かつ網羅的に実践できるノウハウを学べる塾を選ぶことで、あらゆるリスクを事前に対策できることでしょう。