不動産投資は儲からないと言われる5つの理由とは?不動産投資に成功する人の特徴やポイントもあわせて解説!
不動産投資を考えていると家族や友人に伝えた際、「儲からないからやめておけ」と言われてしまった経験はありませんか?
インターネット上でも「不動産投資は儲からない」という情報を目にする機会は、意外と多いのではないかと思います。
ですが本当に、不動産投資は儲からないのでしょうか?
なぜ多くの人が、不動産投資を否定的に捉えているのでしょう?
本記事では、不動産投資は本当に儲からないのかや、なぜ儲からないと言われているのか、その代表的な理由を解説します。
また不動産投資に成功する人に共通して見られる特徴や、その逆に儲けられない人の特徴、成功するためのポイントも紹介しますので、「不動産投資を始めてみたいけど、儲からないならやめておこうかな」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
不動産投資は本当に儲からない?
結論からお伝えすると、不動産投資は儲からないとは限りません。
もちろん失敗してしまう可能性はありますが、成功する可能性も十分にあります。
不動産投資における利益の中心は、購入した投資用物件を貸し出して得られる家賃収入です。入居者を安定して得られるほど、多く利益を生み出せます。
そういった収益性の高い物件を運用できれば、自然と儲けられるのです。
収益性の高い物件を選んで運用できるようになるためには、不動産投資の継続的な学習が必要不可欠です。
物件の収益性は立地や建物の状態だけでなく、周辺環境、経済情勢、不動産市場の動向など、さまざまな要素の影響を受けて変動します。
その物件からどの程度の利益を見込めるのかを判断できるようになるためには、いかに不動産投資の勉強に取り組みながら、知識や経験を蓄積できるかにかかってきます。
仮に損失が発生しても適切に対処する術さえ知っていれば、ダメージを最小限に抑えつつ利益を出すのも不可能ではありません。
逆に言えば、必要な知識や経験を適切に積み重ねられれば、安定的な収入を得やすいのが不動産投資の特徴なのです。
それではなぜ、不動産投資は儲からないという話を耳にしたり、目にしたりする機会が多いのでしょうか?
不動産投資が儲からないと言われている5つの理由
不動産投資が儲からないとされている理由はさまざまですが、以下の5つが主要な理由として挙げられます。
- 空室リスクが高まっている
- 十分な利益を得るまでに時間がかかる
- 投資用物件の購入判断が難しい
- ローンが大きな負担になる可能性がある
- リスクが多い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
空室リスクが高まっている
不動産投資では、購入した投資用物件に希望者が入居して、はじめて家賃収入が得られます。つまり、投資用物件を購入しても入居者が得られなければ、いつまでたっても利益を獲得できないのです。
近年日本は少子高齢化の影響で、人口の減少が進んでいます。
その一方で住居は変わらず増え続けており、都市部では構想マンションや戸建ての建設が続いているなどの影響から、空室が発生する可能性が増加していると考えられています。
不動産投資において空室の発生は、家賃収入の喪失を意味するため、非常に憂慮すべき問題です。
これらの人口減少と空室リスクの増加に関する予想が、不動産投資は儲からないと言われている理由の1つとなっています。
十分な利益を得るまでに時間がかかる
基本的に不動産投資は、長期間にわたって物件を運用し、その間に得られる家賃収入などを積み重ねていく投資手法です。
短期間で大きな利益が狙える株式投資(デイトレード)やFX投資などとは、方向性が大きく異なります。
不動産投資では、投資用物件から得られる家賃収入からローンの返済などの経費を差し引き、残った金額を利益とします。ローンの返済期間は月々の返済負担の関係で、20年や30年などの長期に設定されているケースが多く、短期間で大きな利益を得るのは難しいのが実際です。
投資用物件を購入価格よりも高い値段で売却して、短期的な利益(キャピタルゲイン)を狙うのも不可能ではありません。
ですが基本的に建物は築年数の増加に伴って資産価値が低下するため、キャピタルゲイン狙いは非常にリスクが高く、損害が発生してしまう可能性が高くなっています。
投資用物件の購入判断が難しい
実際に不動産投資を始めてみたものの、想定していたほど収益が得られず、うまくいかないケースが見受けられます。
不動産投資では物件選びが非常に重要であるため、選び方を間違えてしまうと思うように利益が得られず、投資に失敗してしまう可能性が高くなってしまうのが原因です。購入する物件の判断基準は立地や築年数、利回りなどさまざまで、投資の目的や目標に適した物件を選ぶ必要があります。
判断基準についても、たとえば表面利回りだけを見て決めれば良いというわけではなく、さまざまな要素を考慮したうえで、総合的に判断しなければなりません。
このように物件選びは奥が深く、知識や経験の積み重ねが必要不可欠である点が、不動産投資は儲からないと言われやすい要因の1つとなっています。
ローンが大きな負担になる可能性がある
不動産投資は金融機関でローンを組んで始めるのが一般的です。
自己資金が少ない場合でも、金融機関から融資を受けてレバレッジを効かせることで、より大きな利益を得ることができます。
特に、属性が高い方の場合、自己資金を入れることなく、フルローンで物件を購入することも可能です。
しかし、あまりにも大きな金額でローンを組むと返済の負担が大きくなります。購入した物件からの家賃収入がローン返済額を下回ったり、空室が続いてしまったりすると自己資金から支払わなくてはいけません。
もし、ローンの返済ができなくなれば、物件を売却しなくてはいけなくなりますし、最悪の場合は自己破産という事態におちいる可能性もあるので、注意が必要です。
リスクが多い
不動産投資には、さまざまなリスクが存在します。よく知られているリスクが、上述している「空室リスク」です。空室リスクは、収益に直接影響するため最も注意する必要があります。
その他にも、修繕工事やリフォームに費用が発生する「修繕リスク」、台風や地震など、自然災害の影響を受ける「災害リスク」、家賃や不動産自体の価格が下落する「下落リスク」などがあります。
これらのリスク発生による損失や、対処のための支出などがあるため、不動産投資は儲からないと考えられているようです。
不動産投資で成功する人の4つの特徴
不動産投資は儲からないと言われていますが、実際には成功している人も多く存在します。
不動産投資に成功している人にはどのような特徴があるのでしょうか。その特徴について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
長期的な目線で投資を行なっている
先述のとおり、不動産投資は長期間運用することで収益を上げるのが基本です。短期間で大きな利益を得るのは難しい投資手法と言えます。
成功している人は、長期的な目線で投資を行う傾向があります。物件購入当初は、購入費用を回収するまでは赤字収支となることがほとんどです。それでも、成功している人は、途中で儲からないからと投げ出さず、じっくりと取り組むことができます。
毎月の家賃収入からコツコツと利益を得て、それを長期的に蓄積するという考えを持っている人は成功する可能性が高いと言えます。
目標を持って投資している
不動産投資を成功させるには、具体的な目的や目標の設定が必要不可欠です。
目的や目標は、不動産投資を進めるうえでの選択や判断の基準となります。たとえば老後資金の形成を目標としているのであれば、たとえ一時的に大きな利益を出せたとしても、老後の時点で資産を作れていなければ意味がありません。
短期的な利益のためにリスクの高い取引をする必要はなく、むしろ長期的な視野で確実に利益を積み重ねていくほうが好ましいでしょう。
このように、投資を進めるうえでどのような戦略を取るべきなのかや、どこまでリスクを許容すべきなのかは、具体的な目標がなければ判断に困ってしまいます。
不動産投資の成功・失敗についても目標が判断基準になりますので、まずは具体的な目標を決めるところから始めるのがおすすめです。
計画的に投資している
長期的な視点が必要となる不動産投資は、闇雲に物件を購入するだけでは成功できません。
投資の目的や目標を実現するために、具体的な資金計画や投資計画を立てたうえで、無理なく着実に、腰を据えて取り組むのが大切です。たとえば不動産投資を始めたての場合、自己資金に余裕がない方のほうが多いでしょう。
そのような資金もノウハウもない状態で無理に高額な物件に投資してしまうと、月々の返済負担に耐えきれず失敗してしまう可能性が高くなってしまいます。
自身の資産状況や自己資金額を正確に把握したうえで、物件の購入にはどの程度使えるのか、経費はどのくらい必要になるのか、得られる利益はどの程度なのかなど、無理のない範囲で、余裕を持たせて計画してみましょう。
不動産投資について勉強している
不動産投資は、不動産業者や不動産管理会社に運営や管理を任せることができるため、知識がなくても始められる投資手法です。
しかし、成功している人は不動産投資の勉強をして知識を身につけようと努力しています。
不動産投資の勉強をすることで、物件購入時の費用の目安や優良物件の見極め、修繕のノウハウなどを身につけることが可能です。さらに、不動産投資についての知識を身につけることで、さまざまなトラブルを回避することもできます。
投資するターゲットを絞っている
不動産投資に成功している人は、投資するターゲットを絞っています。
成功している人は、賃貸需要の高いエリアの物件にターゲットを絞って投資する傾向が強いと言えます。
駅近の物件や商業施設が近い、多くの会社員の入居が見込めるオフィス街があるなど、賃貸物件の需要が高いエリアに絞って投資することで、安定した入居を確保するためです。
入居が安定していれば、空室リスクを回避し、収益がゼロになる可能性が低くなります。
また、新築物件ではなく、中古物件にターゲットを絞るという人もいます。新築物件は購入費用が高くなるため、利回りが低い傾向にあるのに対し、中古物件は新築物件に比べ、購入費用が安くなるため、利回りが高くなると考えているためです。
リスクヘッジを行なっている
不動産投資にはさまざまなリスクがあると述べました。
成功している人は、事前にリスクがあることを理解し、リスクヘッジに取り組んでいます。
具体的には、空室リスクや家賃・物件価格の下落リスクを回避するために、物件のリフォームやリノベーションを行なったり、家賃滞納リスクに対しては保証会社を利用したりと、さまざまな対処を行なっています。
リスクに対して適切に向き合えることも、成功している人の特徴です。
不動産投資では儲からない人の特徴
誰もが不動産投資で成功できればよいのですが、残念ながら向いていない方も存在しています。不動産投資に向かない方は、他の投資方法のほうが適しているケースも少なくないため、できるだけ早く判断するのが好ましいでしょう。
そこでここからは、不動産投資に向いておらず、設けるのが難しい方の特徴を解説します。
短期的な利益(キャピタルゲイン)を目的にしている
すでにお伝えした通り不動産投資は、購入した物件を長期間保有・運用し続けて利益を出すのが基本の投資方法です。
短期的な利益を得るための投資方法も不可能ではありませんが、基本的に築年数が古くなるほど資産価値が低下するため、購入価格よりも高く物件を売却できるケースは多くありません。
また、5年を超えて保有し続けている物件を売却(長期譲渡)する際に課せられる不動産譲渡税に比べて、保有期間が5年以下の物件を売却(短期譲渡)する場合、ほぼ倍の不動産譲渡税が課せられてしまいます。具体的な税率は、以下の通りです。
- 長期譲渡の不動産譲渡税:315%
- 短期譲渡の不動産譲渡税:63%
キャピタルゲインを狙ううえで、短期譲渡の40%近い税率は致命的といえるでしょう。
このように、キャピタルゲインを狙う不動産投資は成功すれば大きく稼げるものの難易度が高く、あまりにもリスクが高いと言わざるを得ません。どうしても短い期間で結果を出したいのであれば、他の投資方法を選択したほうが良いでしょう。
年収が低め
不動産投資を始めるにあたり、一般的に年収が高い方が金融機関の融資を獲得するには有利でしょう。もちろん年収が低い方でも不動産投資は始められますし、実際に成果を出している方も多くいらっしゃいます。
ですが融資の利用が前提となる不動産投資では、年収の低さが審査や自己資金の額に影響してしまい、物件選びの選択肢を狭めてしまう可能性が高くなります。
特に節税効果を期待して不動産投資を検討している場合、年収が高くないと思うような節税効果が得られない可能性が高いです。
また年収が低めであるほど、用意できる自己資金も少なくなってしまう傾向があります。不動産投資では物件の購入以外にも、退去時の原状回復や突発的な修繕工事などで、ある程度まとまった費用が必要になるケースが多いです。
無理に不動産投資を始めた結果、経済的に苦しい状態になってしまっては意味がありません。無理なく投資に取り組むためにも、ある程度以上の年収がある方のほうが好ましいです。
不動産投資の勉強をする時間が取れない
不動産投資では、物件の選び方や資金計画の立て方、支出のシミュレーション、さまざまなリスクの対処方法、不動産取引における税金の知識など、学ぶべき事柄が多岐にわたります。
不動産取引では多数の専門用語や専門知識が必要となるため、最低限の知識がなければ投資を始めるのも難しいです。投資を始めた後も成功率を高めるために、継続的に勉強を続けて知識を広げる必要が出てくるでしょう。
そのため本業が忙しいなどの理由で、勉強をする時間を確保するのが難しい方は、残念ながら不動産投資に向いているとはいえません。
不動産投資で成功するための3つのポイント
不動産投資で成功している人の特徴とあわせて、成功するためのポイントを把握しておきましょう。それらを実践することで、不動産投資をより成功に近づけることが可能になります。
投資の目的を明確にする
不動産投資を始める前に、なぜ、何のために不動産投資をするのか、その目的を明確にしておきましょう。
何を求めて不動産投資をおこなうのかを明確にしていないと、目的達成までの指標が定まらず、判断軸が明確にならないため、失敗してしまう可能性が高くなります。
投資の目的は、「収入を増やしたい」や「安定した収益を得たい」「老後の資金を作りたい」など、人によってさまざまです。目的によって何を重視するかは異なりますし、リスクに対しても捉え方が違ってきてしまう可能性があります。目的を実現するための手法も、目的によって変わってしまうのです。
目的がはっきりしていれば、自然と中間目標も定めやすくなります。投資の成否を判断しやすくするためにも、不動産投資の目的は必ず明確化しておきましょう。
出口戦略や長期的な投資計画を用意する
繰り返しになりますが、不動産投資では長期にわたる運用によって得られる家賃収入(インカムゲイン)が、収益の中心となります。
ですが物件は築年数が古くなるほど劣化するため資産価値が下がってしまうだけでなく、やがては賃貸物件としての魅力も失われてしまうでしょう。不動産投資での利益を最大化するには、適切な時期での物件売却(出口戦略)も検討する必要があります。
築年数が古くなるほど買い手が現れにくくなってしまうため、物件の管理維持はもちろん様々な対策を継続し、出口戦略を考えてみましょう。
出口戦略が明確化できれば、その物件に投資すべき期間も自然と定まるため、どのような投資や対策が必要になるのかも考えやすくなります。
最終的な投資目的の達成を見据えた、全体的な投資計画を検討するのも重要です。投資目的を達成するためには全体でどの程度の物件が必要になるのか、長期的な計画を立ててみましょう。
物件の調査を怠らない
不動産投資では、できるだけ収益を上げやすい物件を選び、購入するのが大切です。収益を上げやすい物件ほど、少ない苦労で安定した収入が得られるようになります。
よりよい物件を選ぶためには、物件そのものの調査はもちろん、物件がある地域や近隣施設、交通アクセスなど周辺環境についてもしっかり確認しましょう。
将来的に人口増加が見込める地域であれば、賃貸需要も高まり、入居希望者も集まりやすくなる可能性が高いです。
歩ける距離に商業施設や学校などの施設が充実していれば、ファミリー層への需要も期待できるでしょう。
購入を決める前に現地を訪れ、実際に自分の目で見て確かめてみるのも大切です。物件の状態や雰囲気、日当たりや風通し、他の入居者の様子や周辺の印象など、物件情報だけでは確認できない点は決して少なくありません。物件を購入してから後悔せずに済むよう、調査はしっかりとおこないましょう。
表面利回りではなく実質利回りで判断する
投資物件選びに失敗してしまう代表的な理由の1つが、表面利回り(グロス利回り)だけでの良し悪しの判断です。
利回りには表面利回りのほかに、運営にかかる経費なども考慮して求められる実質利回り(ネット利回り)があります。以下は、それぞれの計算式です。
表面利回り(%)= 年間家賃収入 ÷ 物件購入価格 × 100
実質利回り(%)=(年間家賃収入 − 年間経費)÷(物件購入価格 + 購入時経費)× 100
上記の通り、表面利回りは計算式がシンプルなため、手軽に利回りが求められます。不動産物件資料やWebサイトなどに掲載されている利回りは、基本的に表面利回りなので注意してください。
一方の実質利回りは先述した通り、ランニングコストや購入時の費用も計算式に組み込まれているため、より実態に即した利回りを求められます。利回りから物件の良し悪しを判断する際は、実質利回りを参考にするようにしましょう。
なお安定して収益を出すためには、実質利回り3%〜5%が目安とされています。実質利回りの判断基準の1つとして、参考にしてみてください。
不動産投資で成功するには経験者への相談もポイントの1つ
信頼できる不動産投資経験者に相談するのも、不動産投資を成功させるための重要なポイントの1つです。
一般的には、不動産投資のスタートからの付き合いになりやすい不動産会社の担当者が、最も近い相談相手になるケースが多いでしょう。動産業界の最前線で働いているため、適切なアドバイスが得られる可能性があります。
ですが不動産会社は、あくまでも営利企業です。あまり考えたくはありませんが、自社の利益を優先するあまり、自社にとって都合の良い情報ばかりを提供してくるかもしれません。
その点、不動産投資塾は安心してアドバイスが得られる選択肢の1つです。不動産投資塾で知り合った信頼できる投資経験者は、相談相手にうってつけです。今でこそ数々の成功と失敗を経験している投資熟練者も、かつてはあなたと同じ初心者でした。同じ立場を経験しているからこそ、あなたが必要としている回答が得られる可能性が高いのです。
不動産投資塾で得られる出会いを積極的に活用すれば、不動産投資で成功を収められる可能性も高まるでしょう。
まとめ
不動産投資は儲かる可能性もあれば、儲からない可能性もあります。収益性の高い物件を購入できれば儲かる可能性が高まりますが、そうでなければ損をしてしまう可能性が高くなるでしょう。
不動産投資を成功させるためには、不動産投資の勉強をして知識をつけ、長期的な観点で戦略的に経営していくのが大切です。その際に迷うことや不安に感じることがあれば、ぜひ不動産投資塾で専門家や経験者に相談し、アドバイスを求めてみてください。
そこで得られたアドバイスは、不動産投資を進める勇気や活力となるでしょう。
不動産投資を始めるかどうか迷っている方にとって、本記事が参考になれば幸いです。