若いうちに不動産投資を始める理由やメリットとは?狙うべき物件も解説

最終更新日:2025年9月25日
  • どうして不動産投資を始める若い世代が増えているの?
  • 不動産投資にはどのようなメリットとデメリットがあるの?
  • 不動産投資に関心はあるけど、若くても投資ローンが組めるのか不安

不動産投資に興味がある方向けに、20代、30代の不動産投資への関心が高まっている理由や若いうちに始めるメリット・デメリットを解説します。

若い世代が狙うべき物件やローンが組めるのかどうかも含めて解説しているので、不動産投資を始めようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること

  • 20~30代の不動産投資への関心が高まっている理由
  • 若いうちに不動産投資を始めるメリット・デメリット
  • 若者が狙うべき物件と投資ローンが組めるのかどうか

なぜ今、20代・30代の不動産投資に対する関心が高まっているのか?

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20代や30代の不動産投資の経験者が着実に増加しつつあります。
株式投資や投資信託、国債などいくつもの選択肢があるなかで、なぜ今、不動産投資が注目を集めているのでしょうか。
若い世代の不動産投資が拡大している理由を解説します。

老後資金への不安

少子高齢化が加速するにつれ、年金制度が今後どうなるか不安視される日本では、資産運用の重要性が急激に高まっています。
将来的に、年金受給の開始年齢が引き上げられ、受給金額が引き下げられれば、年金だけでは生活していけない、そう危機感を感じている若者も多いでしょう。
そんな漠然とした不安を抱える20代・30代が、将来の安定のための新たな投資機会として見出したのが不動産投資です。
不動産投資は若い世代にとってのメリットも多く、資産形成につながる魅力的な収益源になると大きな期待が寄せられています。

ローンの低金利環境

長く続く日本の低金利環境では、預貯金をしても利回りが低く、ほぼ利益は得られません。
同じように、ローン金利も同じように低い状況が続いており、不動産投資のハードルが低くなったために、積極的に投資する若い世代が増えたと考えられます。

なぜなら、不動産を購入するためのローンの金利が低ければ、それだけコストをかけずに融資を受けられるので、購入した不動産を活用しやすくなるためです。
不動産の需要が高まれば、不動産の価値も高まり、低金利環境を活かした不動産投資を始められます。

個人投資家増加の影響

不動産投資だけではなく、株式や投資信託など、さまざまな投資を始める個人投資家が増加傾向にあります。
とりわけ、少額投資非課税制度の「NISA制度」は、若い世代を含め多くの人の関心を集め、「投資による資産形成」の意識が広まりだしたとされる大きな契機です。

とくに、2018年につみたてNISAが始まって以降、口座数の増加が続いており、若い世代になるほどつみたてNISAの保有割合が高くなっています。

また、コロナ禍での自粛生活も投資家増加の一因といわれており、将来の安定を求める若い世代の投資を始めるきっかけとなったと考えられます。

ライフスタイルや価値観の変化

20代や30代は、従来のライフスタイルにこだわらず、多様性を尊重した働き方や生き方を追い求める傾向があります。

一方で、いつ雇用がどうなるかわからない現代では、自己資産をどう増やし、どう守るかが重要です。
不動産投資は、そのような理想の実現や将来の不安に備えるための現実的な手段として選ばれています。

また、若い世代も気軽に参入しやすいインターネット上のサービスや、REIT(不動産投資信託)などの商品が増えたのも、不動産投資への関心が高まった理由の1つです。

デジタル化による不動産投資の容易化

かつて不動産投資をするには面倒な手続きなどが必要でしたが、デジタル化が進んだ現代は、不動産投資プラットフォームが整備され、かなり容易化されています。
便利なアプリも登場し、若い世代も手軽に不動産投資を始められる環境下にあります。
スマホ1つで簡単に情報収集も可能、瞬時にアクセスして情報を入手できるため、効率的な投資が可能です。

さらに、ビッグデータやAIを活用すれば市場の動向やトレンドの予測ができ、テクノロジーの進化が若い世代の不動産市場への参入を後押しする形となっています。

若いうちに不動産投資を始めることで得られるメリット・デメリットとは?

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不動産投資の関心が高まっている今、始めるかどうか悩んでいる20代・30代の方も多いのではないでしょうか。
不動産投資は、長期的なスパンでみると、若いうちから始めたほうが何かと有利です。

ここでは、若いうちから始めるメリットとデメリットを解説しているので、検討する際の参考にしてください。

メリット:リターンを受けられる期間が長くなる

不動産投資を始めるのが早ければ早いほど、リターンを受けられる期間が長くなります。
投資家の多くは40代や50代のため、20代に始めれば、それだけ利益を長く享受できるでしょう。
不動産投資のおもな収入である家賃収入、いわゆるインカムゲインですが、これは物件を所有したときから売却するまで得られます。
毎月の家賃が10万円のマンションのケースでは、年間120万円の収益となります。
それを40歳から60歳まで運用した場合は2,400万円ですが、25歳から始めていれば4,200万円と1,800万円も多くなる計算です。

メリット:長期的な資産形成ができる

不動産投資を始めるには物件を所有する必要がありますが、高額な購入費用を手元の自己資金から出さずとも、ローンを組めば対応できます。
ローン返済には毎月の家賃収入をあてられるので、資産がない状態からでも資産形成をしていけるのがメリットです。
通常、金融機関の融資はローン完済時の年齢制限を設けており、ローンが組める期間は30~35年程度です。
20代・30代のうちにローンを組めば、返済期間が長くなり、余裕ある返済プランを立てられます。

メリット:多くの実績を積みスキルアップできる

不動産投資を始めるのが早ければ、それだけ多くの実績を積めるので、スキルアップにつながります。
不動産投資の成功には経験値も重要な要素となるため、セミナーに参加したり、不動産投資の経験者に相談したりしながら、さらなるスキルアップを狙えます。

また、どのような投資にもリスクがともないますが、若いうちなら損失を出してもやり直しがききやすいです。

デメリット:ローン審査が通りにくい

若い世代が不動産投資を始めるとき、前に立ちはだかるのがローン審査の存在です。
不動産投資のローン審査では、物件の資産価値や収益性などが判断基準になりますが、それに加えて借入人の属性も返済能力を判断する要素になります。

具体的には、年齢や年収、勤続年数、勤務先、借入状況などで、20代の場合はこの属性が不利に働き、ローン審査に通りにくい傾向が高くなります。

デメリット:借入比率が高くなりやすい

不動産投資でローンを利用する際、物件にもよりますが、頭金を用意するのが一般的です。
若い世代の多くは年収も低く貯蓄も少ないため、自己資金から頭金を用意するのは難しいでしょう。
十分な頭金を用意できなければローン審査にも影響を及ぼし、借入比率が高くなる可能性があります。
借入比率が高くなると、利息の支払いも高くなり、毎月のローン返済額も多くなるので、手元に残る毎月の収益が少なくなってしまいます。

デメリット:知識・経験不足で不利になりやすい

不動産投資では、物件の選び方によって投資の行方が大きく左右されます。
そのため、市場の動向をはじめ、周辺物件の家賃相場などさまざまな角度から調査をおこなう必要があります。

ですが、若い世代は自身で賃貸物件に住んだ経験がない人も多く、知識や経験不足によりどの物件が良いのか判断できず不利になりがちです。
物件選びを見誤ると、空室リスクが発生して収入が得られない、大規模な修繕費用がかかるなど、損失が出てしまうおそれがあります。

若いうちから始める不動産投資はどんな物件を狙うべきか

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不動産投資を始める場合、資金力のない若い世代はベテラン投資家と同じような物件には手が出せません。
ここでは、若い世代はどのような物件を狙うべきなのか、具体的な例を見てみましょう。

少ない初期投資で始められる物件

社会に出たばかりの20代は、上の世代よりも収入が低く、まとまったお金を用意するのは困難です。

また、不動産投資では、初期費用だけではなく原状回復のための費用や入居者を確保するための広告費など、急な出費にも対応しなければいけません。

よって、若い世代の資金力のなさを考えると、少ない初期投資で始められる物件を探したほうが堅実といえます。

一棟アパート投資

ある程度年収も上がって自己資金が増えてきたら、規模の大きな物件や複数所有を検討し始める時期となります。
この場合、区分所有となるワンルームマンションなどではなく、一棟アパート投資などを視野に入れて物件選びをおこないましょう。
一棟アパート投資なら、一回の取り引きでまとまったロットを確保できるので、資産形成の規模を大きくできる一方で、管理の手間が少なく済むのがメリットです。

若くても不動産投資ローンは組めるのか

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結論からいえば、若い世代でも不動産投資ローンを組むのは可能です。
若い世代は審査が通りにくいと先述しましたが、審査に通りやすくなるポイントを押さえておくと、年齢が若くても通過率を高められるでしょう。

ここでは、審査に通るコツと若者向けの融資などを解説します。

審査に通りやすくなるコツ

若い世代がローン審査に通りやすくするには、年収を上げる努力をおこない、できるだけ自己資金を増やしておくのがポイントです。
社内で昇格を目指したり、転職や副業をしたりなど方法はさまざまですが、年収が上がれば審査基準をクリアできる可能性が高まります。

また、自己資金が増えれば審査も有利になり、頭金を多く用意できれば好条件での融資を受けやすくなります。
関連記事:不動産投資ローンとは?不動産投資ローンの基本的な考え方や審査通過のコツを解説!

若者向けの融資支援制度を検討する

政府系の金融機関である日本政策金融公庫では、女性や若者、シニアが利用できる支援制度を設けています。
女性や35歳未満の若い世代、55歳以上のシニア世代が対象となっており、特別利率で融資を受けられるのが大きな魅力です。
条件により利率は変動しますが、低金利で借り入れできるので、若い世代の年収が少ない人は検討する価値があるでしょう。

若いほどローンの返済が早く終わる

不動産投資で利用するローンは金額も大きく、数十年単位で返済するのが一般的です。
ですが、20代や30代の若さでローンを組んでおくと、定年を迎える前にローンを完済できる可能性があります。
たとえば完済時が70歳や80歳になる場合は、定年後もローンの返済が続くため、老後の負担が大きくのしかかるでしょう。
若いうちにローンを組めれば、ローンの完済が早くなり、老後の生活資金の不安が軽減されます。

まとめ

Baii bei jingni duishite luno zhiri mu jia gongno jino shangno fan maitakuno jinkunominichuano jiamoteru

老後資金への不安や低金利環境などを理由に、若い世代の不動産投資への関心が高まりつつあります。
若いうちから始めると、リターンを長く受けられたり長期的な資産形成ができたりするのがメリットです。

ただし、ローン審査に通りにくく、資金や知識・経験不足が不利に働く可能性もあるので注意しましょう。
ここで紹介した狙い目物件やローン審査のコツなどを参考に、不動産投資にぜひ挑戦してみてください。

不動産投資を始めるにあたって、「学び」や「会に参加すること」は非常に重要です。
なぜなら、不動産は金額も大きく、失敗が許されにくい投資だからです。
書籍や動画だけでは得られないリアルな情報や最新の市況感を得るには、
実際に経験者と話すことが近道です。

また、勉強会や大家の会(倶楽部)では、自分と同じ目標を持つ仲間に出会えるため、
モチベーションが上がりますし、人脈が物件情報や融資情報につながることも珍しくありません。
結局のところ、不動産投資は「情報戦」です。だからこそ、独学で完結させず、積極的に外に出て、学びや会に参加して知識と人脈を広げることが成功への第一歩です!

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