不動産投資の営業マンはなぜ自分でやらない?お勧めする人の事情を解説
- 不動産会社の社員が投資を勧めるけれど、なぜ自分でやらないのだろう
- 自分でやらないから、詐欺なのではと疑ってしまう
- 不動産投資で不労収入を得たいけれど、投資をすすめてきた社員は信用できるのだろうか
そのような悩みはありませんか。
不動産投資会社の社員がお客様に対して、さまざまな投資プランを提案してくれます。
社員にもさまざまな事情があり、なかには自分で投資をするよりもメリットが高いため、お客様におすすめしているケースがあります。
今回は、不動産投資会社の社員が自分でやらない理由や事情、自分で投資をするべきかどうかを見極めるポイントを解説するので、参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 不動産投資会社の社員がおすすめする理由
- 社員が不動産投資をすすめたい事情
- 自分で投資をするべきかどうかを見極めるポイント
目次
不動産投資を勧めるのに、なぜ自分ではやらないのか?
不動産投資会社の社員が投資を勧めるのには、さまざまな理由があります。
社員にも事情があり、不動産投資に参入したくても思うように投資ができないわけです。
ここでは、不動産投資を勧める社員が、自分ではやらない理由を4つ解説します。
購入したくても思うように融資を受けられないから
自社で優良物件を購入したくても、不動産投資会社では思いどおりの融資を受けられないからです。
そそもそも融資は、業績や財務の内容、事業の成長性などさまざまな側面から審査されます。
その審査によって借入限度額が変わるため、思いどおりの融資を受けられない場合もあるでしょう。
優良物件があっても、お金がなければその物件を購入できません。
個人が不動産投資をしやすいのは、金融機関が、不動産投資ローンを提供している点が理由です。
不動産投資ローンの審査は、物件と利用者の条件を基準にしています。
利用者に安定した収入があれば、融資を受けられる可能性が高いわけです。
物件を見る目が厳しくなるから
営業マンの物件を見る目が厳しくなり、実行に踏み出せない点も、自分でやらない理由です。
不動産投資の営業マンは仕事の都合上、数多くの投資用物件を目にします。
そのなかから、お客様に紹介できる物件を見極めますが、投資用物件にはかならず何らかの欠点があるものです。
駅近で価格も安く、地域の治安も良い物件であっても、建物に欠陥があったり事件現場だったりするケースがあります。
また、都市部の物件は価格が高くなるものです。
このように、何かしらの欠点を妥協しなくてはいけません。
しかし不動産投資の営業マンは多くの物件を見ているため、まだ良い物件があるはずと、投資に踏み出せないのです。
事業でやるには利回りが低いから
会社が事業をおこなうには、一定期間の間に利益を出す必要があります。
しかし、不動産投資は長期間、一定の利益を得るものであり、短期間でまとまった利益を得るものではありません。
投資用物件の利回りが4〜5%だとして1億円を投入したとすれば、毎年400〜500万円の利益が出ます。
会社を運営する費用を考えると、純利益は少なくなるため、不動産投資は会社の事業には向きません。
1億円を投入して純利益が100万円だとすれば、投資金額を回収するには100年もの月日がかかります。
100年の間に、会社自体が倒産する可能性も考えられるわけです。
お客様に紹介するメリットのほうが多いから
不動産投資会社が良い物件を見つけたときは、その物件を買い取り、お客様に販売します。
そのほうが短期間で利益が出るため、会社の事業としてうまく回るわけです。
また、営業マンの給料は歩合制であり、成約件数が多くなればなるほど給料が多くなります。
一方で、自分で購入して投資をしても、営業成績にはつながらず、給料も上がりません。
それよりも、お客様に紹介して、信頼関係を築くほうがモチベーションアップにもなりますし、営業成績アップに繋がる可能性も上がります。
不動産投資を勧める立場のそれぞれ事情とは?
不動産投資を勧める営業マンにも、さまざまな事情があります。
不動産投資会社が個人としておこなうにも、思うように投資ができません。
しかし、会社の事業としてではなく、個人的に不動産投資を運用する人も存在しています。
ここでは、不動産会社の社員がかかえる事情を3つ解説します。
なぜ社員が自分で投資をやらないのか、気になったときの参考にしてください。
不動産会社社員では投資のハードルが高い
不動産投資をおこなう人のなかには、早期リタイアのために不動産投資をおこなう人もいます。
不動産投資だけで生計を立てられるほど利益を上げるのであれば、専業の大家さんとなり、その運営を続けていくのが理想です。
さらに、数億円程度の資金を用意して、毎月百万円程度の家賃収入を得なければいけません。
しかし、不動産販売会社の社員には営業のノルマがあり、毎月ノルマに悩まされながら働いているケースがあります。
そのような人が、投資用不動産を購入して運用するような時間はありません。
また、数億円の資金を用意できるケースが稀であるため、不動産投資を運営する資金力がないのが普通です。
じつは投資をしている社員もいる
多額の現金を持っている経営陣や幹部は、投資用不動産で資産形成をおこなっているケースがあります。
社員が個人として投資をするのであれば、ローンを利用できる可能性があるからです。
優秀な営業マンであれば、不動産販売会社の社員であっても高収入を維持できる可能性があります。
とくに歩合制であれば、営業実績が良ければ、その分給料も高くなるわけです。
融資を受けず自己資金だけで投資をする人も
不動産会社の営業マンは、思ったように融資を受けられないため資金を用意できず、不動産投資ができません。
ただし、経営陣や幹部や優秀な営業マンのように所持金に余裕がある人は、自己資金で不動産投資をおこなう可能性があります。
資金に余裕があれば、ローンを利用しなくても不動産を購入できます。
それでも、現金だけで購入できる不動産には限りがあり、とくに条件が良く価格が高い物件はなかなか購入できません。
安い物件しか購入できないケースも考えられます。
優良物件を見つけても購入できないのであれば、せめてお客様に紹介して、営業実績にしたいと考えるわけです。
自分で不動産投資をやるかどうかを見極めるポイントは?
不動産投資初心者は、自分で不動産投資をおこなうのかの見極め方がわからないものです。
どのような点に注意するべきか、どこを見るべきかわからないと、利益にならない物件を購入してしまう可能性もあります。
ここでは、自分が不動産投資をおこなう際に、見極めるべきポイントを解説します。
不動産投資をおこなう際の、参考にしてください。
予算が十分にあるかどうか
投資用不動産を購入するときは現金が必要になります。
そのため、自分の予算と不動産の価格を確認して、購入できるかどうかを確認してみましょう。
どれだけ魅力的な物件であろうとも、予算内で購入できない場合は購入自体ができません。
予算オーバーであるにも関わらず購入すると、ローン返済で生活を圧迫する危険性があるため、おすすめできません。
物件の価格と自分が用意できる初期費用の他にも、融資限度額もわかれば予算が計算しやすくなります。
融資限度額も予算としてとらえるのであれば、予算が増えるため、不動産の選択肢が増えます。
金融機関から得られる融資金額がわからない、融資を受けられない可能性がある際は、融資額の見込みについて相談してみてください。
立地が良い物件かどうか
立地は、不動産投資において利益を得られるかどうかに直結します。
駅近など立地が良ければ需要もあるため、不動産投資に成功しやすくなります。
ただし、立地が良いからといって、かならずしも不動産投資に成功するとは限りません。
駅の北なのか南なのか、国道沿いの物件か路地の奥にあるのかによって、需要が大きく異なるのが理由です。
不動産投資に成功するには、空室リスクを抑える必要があります。
いくら安い物件であっても、需要が低ければ入居者を確保しづらく、賃貸収入を得られません。
家賃相場が妥当な物件かどうか
利回りが高い物件は、一見すれば少ない投資金額で多くの利益を生み出してくれるため、魅力的に見えます。
しかし、無理な家賃設定のせいで入居者が確保できないケースが考えられます。
その物件のセキュリティ性能が高さや利便性がいいなどのメリットがない場合は、無理な家賃設定をおこなうべきではありません。
家賃相場を調べる方法は、賃貸ポータルサイトや家賃相場マップと呼ばれるツールを使う方法があります。
賃貸ポータルサイトはどこでも利用でき、家賃相場マップは自宅からパソコンでアクセスすれば利用が可能です。
コンビニやスーパーに置かれている情報誌を見る方法もありますが、最新情報でない可能性もあるため、注意しましょう。
田舎の古い物件は避ける
投資用不動産にはさまざまな物件がありますが、そのなかでも田舎の古い物件は避けましょう。
田舎の古い物件は資産価値が低いため購入価格が安く、利回りが20%を超えるケースがあります。
購入価格が安く、入居者が集まったときの利益が大きいため、つい購入しがちです。
しかし、田舎の物件は取引自体が少ないため、適正価格がわからないリスクがあります。
固定資産税評価額で販売価格を決めているケースもあり、エリア以外の条件が考慮されていない可能性もあります。
地方の物件にも魅力はありますが、販売価格が妥当なのかどうかが判断しづらいため、不動産投資初心者が手を出すにはリスクが高いです。
賃貸需要が高いかどうかが、初心者が不動産投資をおこなうかどうかを見極めるポイントの1つです。
信頼できる不動産投資相談相手とは?
不動産投資は自分1人の力でやるよりも、誰かに相談しながらおこなうほうが、知識がつきやすくなります。
不動産投資の相談先にはファイナンシャルプランナーなどさまざまなものがありますが、不動産投資の経験者に聞くのが一番です。
不動産投資経験者に聞くのがおすすめ
不動産投資経験者に相談するのがおすすめである理由は、実際に不動産を運用している人だからです。
金融機関から借り入れをした際の不安にはどう対処しているのか、家族への説明はどうしているのかなど、初心者が抱えがちな悩みを相談してみましょう。
また、管理の仕方や運用方法など、実際に運用してみないとわからない点もあるため、聞いてみるのがおすすめです。
最近では不動産投資に参入する人が増えているため、地元の先輩後輩や親戚などが投資に参入している場合は相談してみるのもいいでしょう。
不動産投資塾やコミュニティにも不動産投資経験者が在籍しているため、そういったコミュニティに参加してみるのもおすすめです。
自分の希望や事情に合ったプランかどうか
不動産投資経験者にもさまざまな人がいますが、なかでも自分の希望や事情に合ったプランを提案してくれる人は信頼できます。
不動産投資は、たとえば利益を得るのが優先なのか、予算が限られているのかなど、自分の状況や希望に合ったプランが必要になります。
自分の条件に合った最適なプランを提案してくれる人であれば、信頼を築けるため、そういった人に相談するのがおすすめです。
また、不動産投資は長期的に運用するものであり、人生の大きな買い物となります。
簡単に決断すると、失敗したときに相談者との関係性が悪くなるリスクがあります。
購入の決断を急がせる担当者もいるため、その場合は注意が必要です。
投資実績や信頼性はあるか
実際に不動産投資に成功した人や長年運用している人も、相談者としておすすめです。
投資先をどうやって決めるか、どのように運用するのかを的確に提案してくれるのが理由です。
投資経験が長い人はリスクを十分に理解しているため、デメリットも真摯に伝えてくれます。
どのような物件にもデメリットがあり、駅近で治安が良い物件でも災害のリスクが高い可能性があります。
利回りが良い・駅近だから需要が高いなどのメリットしかいわない人は、信頼できません。
【まとめ】不動産投資を自分でやらないには理由がある
不動産投資を自分でやらないのは、購入したくても思うように融資を受けられない、会社の事業としてやるには利回りが低い事情があります。
自己資金で完結する人もいますが、そのような人でも購入できる物件は限られます。
また、不動産投資会社の社員は厳しいノルマに追われている可能性があり、そのような人が不動産投資をやる時間がありません。
自分自身が不動産投資をするときは、経験者がいる塾やコミュニティに参加するのがおすすめです。
実際に投資をするときのリスクや、自分に合ったプランを提案してくれます。