新築アパートのメリット・デメリットとは?失敗しないための不動産投資経営方法を紹介

最終更新日:2023年9月10日

これから不動産投資を始める方は、価格の安い中古物件を狙う方も多いのではないでしょうか。しかし新築アパートの特徴を理解し、比較しておかなければいけません。一概に価格ばかりを意識するのではなく、時と場合によっては新築アパートへ投資した方が良いタイミングも訪れるかもしれません。そこでこの記事では新築アパートのメリット・デメリットと失敗しないアパート経営方法を紹介します。

 

新築アパート投資のメリット

はじめに新築アパート投資のメリットを2つ紹介します。

 

値崩れしにくい    

新築アパートは家賃の値崩れがしにくいメリットがあります。三井トラストが2013年に発表した「Report 経年劣化が住宅賃料に与える影響とその理由」を確認すると、築2年までは家賃が下落しないことがわかります。一方築3年目以降となると、毎年1%ずつ家賃が下落していきます。家賃が変動しない点は新築の特権でもあり、安定的な利益を狙うことが可能です。

 

節税効果が長い 

新築アパートは減価償却できる期間が長いため、長期間にわたって所得税や住民税などを節税することも可能です。減価償却とは、建物の資産価値が目減りして額を法定耐用年数期間経費計上できる会計上の項目です。例えば木造アパートの本体価格が4,400万円の場合、法定耐用年数は22年であるため、毎年220万円ずつ経費にできるということです。すなわち所得が220万円以下であれば、所得税などは課税されません。さらに減価償却費などを差し引いた所得が赤字の場合、他の所得と相殺できる損益通算も可能となるメリットがあります。法定耐用年数は以下の表の通り定められています。

 

木造

軽量鉄骨造
(骨格材肉厚が3mm以下の場合)

重量鉄骨造

鉄筋コンクリート造

法定耐用年数

22年

19年

34年

47年

なお、中古住宅の場合は以下の計算式で算出します。

取得時の耐用年数=(新築時の耐用年数-経過年数)+経過年数×0.2

例えば築15年の木造アパートを購入した場合、「取得時の耐用年数=(22年-15年)+ 15年×0.2=10年」となります。比較してわかる通り、新築時の方が経費計上できる期間が長いです。

 

新築アパート投資のデメリット         

もちろんメリットだけではなく、デメリットもあります。ここでは2つ紹介します。

 

初期費用が高額 

新築アパートは中古アパートと比較して初期費用が高額です。物件の規模やグレード、施工会社にもよりますが、5,000万円から1億円近い価格が多い傾向にあります。そのため自己資金で投資される方はほとんどおらず、金融機関からの融資を利用して投資する必要があります。中古アパートと比較すると借入額も大きくなるため、返済額も高額になるデメリットがあります。

収益性が低い     

中古アパートと比較すると新築アパートは収益性が低くなる傾向にあります。新築アパートの利回りは3%〜5%程度、保有地に建築した場合は6%〜8%前後ですが、中古アパートになると10%を超える物件も多くあります。もちろん物件によって利回りは大きく異なるため一概には言えないものの、アパートは家賃の下落幅より価格の下落幅の方が大きいため、新築物件の方が収益性が低いデメリットがあります。

 

新築アパートの失敗事例

ここでは新築アパートへ投資した失敗事例を2つ紹介します。

 

新築というブランドだけで購入してしまった

やはり新築と聞くと多くの方が魅了されますが、実際の利回りなどを判断しないで購入してしまい、利益が思ったより出なかったという失敗事例です。入居者は新築や築浅物件を好む傾向にあるため、高い入居率を維持することができます。しかし利回りが低いため大きな利益を得ることができず、結果借入返済に圧迫されて売却せざる負えない状況になったという方も少なくありません。築5年も過ぎると新築というブランドがなくなり、なおかつ新たなアパートが建築されてしまうため、新築だけで購入するのは非常に危険です。

 

空室が少し出ただけで赤字になった

新築アパートは投資額が大きいため、少しでも空室が出ると赤字になったという事例です。家賃7万円の6世帯アパートを金融機関の融資で投資し、毎月30万円の返済額となったため、2世帯空室が発生した時点で赤字になってしまったというケースもあります。新築アパートは高い入居率になりがちですが、物件の立地や退去時期が悪いと空室期間も生まれてしまいます。

 

失敗しないアパート経営方法          

最後に失敗しないアパート経営を2つ紹介します。

 

中古アパートから投資を始める

中古アパートの導入も検討する
新築アパートに特化するだけではなく、中古アパートも検討する事をおすすめします。
新築アパートの購入も行いつつ、利益を得やすい中古アパートで利益額を積みあげていきます。 また、新築アパートも土地から建築をするなど工夫する事で、投資にバリエーションを持たせ、 組み合わせていく事で、それぞれの投資の旨味を活用しながら利益と資産を積み上げていく事が理想です。

 

売却を検討しておく

新築アパートは築6~7年までは価値が下がりにいです。 その為、売却を検討しておくことが大切です。 古くなるほど物件の人気が下がり、入居者がいないという事例だけでなく、 売りたくても買い手が見つからないということにもつながりかねません。 そのため常に「いつ売却すべきか」を検討しておきましょう。

 

まとめ    

新築アパートは節税目的などで投資する方が多いため、初心者の方は収益性が高い中古アパートへ投資することをおすすめします。中古アパートで資金を貯めることができれば、2棟目3棟目と投資することができ、最終的には不動産投資だけで生計を立てることが可能となるでしょう。とはいえ中古アパートであっても立地や利回りなどから優良物件を見つけなければいけません。当社では中古アパートの売り物件を多く扱っております。「どのような物件があるのか気になる」「中古アパートの利回りを見たい」という方は、ぜひ一度ご連絡くださいませ。

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