不動産投資用物件を売却するときの流れは?売却する最適なタイミングや税金についても解説

最終更新日:2024年11月8日

不動産価格が高騰している昨今、不動産投資用物件の売却を検討している方もいるのではないでしょうか。一般的に不動産は高額な取引となるため、売りたいタイミングで希望の価格で売れるとは限りません。

不動産投資用物件を売却する際には、ポイントを押さえた上で計画的に動く必要があります。

今回は、不動産投資用物件を売却するときに損しないためのポイントや、売却する最適なタイミングなどを解説します。

不動産投資用物件を売却するときに損しないためのポイント

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不動産投資用物件を売却するときは、慌てずに冷静な判断を下す必要があります。また、事前に売却計画を立てておきましょう。

以下で、不動産投資用物件を売却するときに損をしないためのポイントを解説するので、参考にしてみてください。

慌てて売らない

不動産投資用物件を売却する際には、慌てず冷静に市場を分析することが大切です。早く売りたい事情を抱えていても、焦ると市場価値を下回る価格で売却し、損失を被ってしまう可能性が高まるためです。

売却を急いでいることが買主に伝わると、値引き交渉で不利な立場に立たされます。条件面での譲歩を強いられる可能性があるため、弱みを見せないためにも、慌ててしまうのは禁物です。

そのため、不動産を売る際にはじっくりと不動産市場を観察し、競合物件の価格をリサーチしながら、最適なタイミングを見極めましょう。また、修繕やリノベーションで物件価値を高められる余地があるかも検討するとよいでしょう。

慌てずに済むためには、定期的に物件の市場価値を評価し、売却のタイミングを常に検討するのが効果的です。あわせて、資金繰りに余裕を持たせておき、急な売却を強いられない財務状況を維持することも意識しましょう。

類似物件の販売価格を確認する

不動産投資用物件を売却する際には、類似物件の販売価格を確認することが大切です。自分が売り出そうとしている物件と同じエリアで、同じような築年数・間取りの物件を見て、相場を把握しましょう。

市場の実勢価格を知ることにより、自身の物件の適正な価格を設定できます。同じような物件の需要や価格トレンドを把握でき、市場全体の動きを理解する際にも役立つでしょう。

相場とずれた価格設定をすると、買主がなかなか見つからなかったり、本来の価値よりも安い価格で売却して損失を出したりしてしまう恐れがあります。最大限の利益を得られる価格設定をするためにも、類似物件のリサーチは欠かせません。

計画的に売却を進める

「いつまでにいくらで売りたいか」「遅くてもいつまでに売りたいか」など計画を立てた上で、売却を計画的に進めましょう。不動産が売却できるまで1年以上かかることもあるため、焦らずに進めるためにも入念な売却計画を立てることは大切です。

日程に余裕があれば、売却前に適切な改修や修繕を行う時間的余裕が生まれるだけでなく、不動産市場の繁忙期に合わせて売り出して高値での売却を期待できます。

例えば、売り出す物件が単身者向けのワンルームマンションなら、転勤シーズンや新社会人が住居を探す時期に高く売却できそうだと考えられます。

また、十分な募集期間を設けることで、よりよい条件で購入してくれる買主を見つけられる可能性が高まるでしょう。じっくりと価格交渉する余裕があれば、自分が希望している条件で売却できるチャンスが生まれます。

現在入居者がいる場合、売却までの期間は賃貸収入を得続けることも可能です。計画を立てて売却を進めることで、経済的な利益を最大化しながら最適な売却タイミングを待つことができます。

物件の価値を客観的に評価する

売り出そうとしている物件の価値を客観的に評価することは、適切な価格設定をする際に欠かせません。自分が保有しているモノは高く評価しがちですが、感情や主観を排除し、市場実勢に基づいた適切な価格設定を行いましょう。

客観的なデータや情報に基づいて価格を設定すれば、買主との価格交渉が発生する可能性を軽減できます。その結果、想定していた売却金額と実際の売却金額との乖離を小さくでき、資金計画にズレが生じる事態を防げます。

競合物件をリサーチした上で妥当な金額を設定し、不動産鑑定士による評価を受けた上で価格を設定すれば、売主と買主の双方が納得しやすいでしょう。

さらに、適正価格で売り出すことで、募集期間が長期間するリスクを軽減できます。長期間に売り出されている不動産は徐々に価値が下がってしまいますが、スムーズに売却に至れば当初の想定どおりの価格で売却できるでしょう。

ただし、不動産の価値は見る人によって変わるため、絶対的な基準があるわけではありません。複数の不動産会社に依頼したり、競合物件のリサーチを入念に行ったりして、妥当な金額を探りましょう。

利回りや流動性を確認する

不動産投資用物件を評価する際には、利回りや流動性(売買のしやすさ)が影響します。利回りが高いほど収益性の高い投資物件と評価できるため、高い価格で売却できる可能性が生まれるでしょう。

保有している投資用物件の利回りが市場平均を上回っている場合、それを根拠に価格を高く設定できます。例えば、周辺物件の平均利回りが5%で、自分が保有している物件の利回りが6%の場合、投資物件としての魅力が高いことが分かります。

一般的に不動産は流動性が低い資産ですが、人気のエリアにあるなど、多くの買主候補が見込める物件は、流動性が高くなりがちです。

「売りたいときに売りやすい」というのは持ち主にとって安心感につながるため、流動性が高い物件は高く売却できる可能性があります。

利回りや流動性を確認することで、具体的な数字で物件の魅力を示すことができ、買主の関心を引きやすくなります。「年間利回り7%、平均入居率98%」などの具体的な数字でアピールできれば、買主との価格交渉を有利に進められるでしょう。

不動産投資用物件を売却するときに発生する税金

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不動産投資用物件を売却し、譲渡益が発生したときは所得税・特別復興所得税・住民税が発生します。

 

長期譲渡所得(譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年を超える)

短期譲渡所得(譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年を超えない)

所得税・特別復興所得税

15.315%

30.63%

住民税

5%

9%

合計

20.315%

39.63%

課税所得を「売却金額-(売却に要した費用+取得金額+取得時に要した費用)」で計算し、上表の税率を乗じて納付すべき税額を計算します。翌年の確定申告を通じて、所得税・特別復興所得税を納税しなければなりません(住民税は翌年6月)。

ほかにも、不動産を売買する際には取引金額に応じて以下の印紙税が発生します。印紙税は、譲渡益が発生したかどうかに関係なく発生します。

契約金額

印紙税額

10万円を超え50万円以下

200円

50万円を超え100万円以下

500円

100万円を超え500万円以下

1,000円

500万円を超え1,000万円以下

5,000円

1,000万円を超え5,000万円以下

1万円

5,000万円を超え1億円以下

3万円

1億円を超え5億円以下

6万円

5億円を超え10億円以下

16万円

10億円を超え50億円以下

32万円

50億円を超えるもの

48万円

なお、印紙税は収入印紙を売買契約書に貼付すれば納税が完了します。税務署で別途納付する必要はありません。

住宅ローンの残債がある不動産を売却し、抵当権抹消登記を行うときは登録免許税が発生します。登録免許税の税額は不動産一個あたり1,000円で、法務局で手続きする際に納付します。

このように、不動産を売却したときにはさまざまな税金が発生する点を押さえておきましょう。

高く売却しやすい不動産投資用物件の特徴

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不動産投資用物件を取得する目的として、安定的な家賃収入を得ることを挙げる方が多いでしょう。つまり、投資商品としての魅力が高ければ、高く売却できる可能性があります。

以下で、高く売却しやすい不動産投資用物件の特徴を解説します。

利回りが高く投資価値が高い

利回りが高い物件は、投資価値が高いと判断できます。高い利回りは投資額に対する収益の割合が大きいことを意味するため、投資効率がよい資産といえるでしょう。

多くの投資家は高い利回りを求める傾向にあるため、高い利回りの物件の需要が高くなります。市場原理により、需要が高まれば高い価格で売却できるため、利回りの高さをアピールして買い手を探す方法が考えられるでしょう。

空室リスクが小さい

空室リスクが小さい不動産投資用物件は、安定した家賃収入を見込めるため、高く売却できる可能性があります。不動産投資家にとって大きなリスクの一つが、空室が発生し収入を得られなくなる「空室リスク」です。

空室リスクが低ければ継続的な家賃収入が見込めるため、キャッシュフローが安定し、将来の収入を高い精度で予測できます。その結果、不動産投資をする際のストレスや不安を軽減できるでしょう。

また、空室が少ないほど新規入居者募集のための広告費や仲介手数料を抑えられます。空室が発生すると、経済的にも事務的にもコストが発生しますが、安定して入居者を確保できれば、コストを削減できます。

このように、空室リスクが低い物件は安心して不動産投資を行えるため、高い価格で売却しやすいのです。

流動性が高い

流動性が高い物件は取引しやすいため、高く売却できる可能性があります。

流動性の高さは、多くの投資家が物件に興味を持っていることを示していたり、エリアそのものの魅力が高いケースが考えられるでしょう。流動性の高い物件は市場価格が比較的安定していると考えられ、価格変動のリスクが低いことが魅力です。

「売りたいときに売れない」という事態は、投資家にとって小さくないリスクです。必要なときに素早く売却できる可能性が高ければ、安心して購入できます。

「いつでも売れる」という安心感は、買主の購入意欲を高める要因になり、価格にも影響を与えます。自分が保有している物件がどの程度の流動性を有しているのか、エリアの人気度を通じて確認しておきましょう。

不動産投資用物件を売却する最適なタイミング

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不動産投資用物件を売却する際には、できるだけ高く売却したいものです。

以下で、売却する最適なタイミングを紹介するので、参考にしてみてください。

市場の金利が低い時期

市場の金利が低い時期は不動産市場が活発になりやすく、不動産を高く売却できる可能性が高まります。金利が低いと購入者は利息の負担を抑えられ、より高額の融資を受けられることもあるため、投資意欲が高まりやすいのです。

さらに、預金金利や国債の利息などと比較して、不動産投資の利回りが魅力的に見えることにより、不動産投資家が増える効果も見込めます。投資家が増えて不動産の需要が増えれば、不動産価格の上昇につながるでしょう。

もともと不動産投資を行っていた投資家も、低金利環境下では、よりリスクを取る傾向があります。安定した入居が見込める物件は、ある程度リスクを取ってでも投資しやすい点も影響していると考えられるでしょう。

このように、低金利の環境では買主が「今が買い時である」と感じやすく、不動産市場が活発になりがちです。投資用物件を売却する際には、市場金利の動向にも注目するとよいでしょう。

不動産市況が活発な時期

需要が供給を上回っており、不動産市況が活発な時期は、不動産を高く売却できるチャンスがあります。市場原理により、需要が供給を上回っている状態だと、自然と価格が上昇するためです。

「不動産を購入したい」という人が増えると、買主同士の競争が激しくなり、価格が押し上げられる要因にもなります。特に、都心部をはじめとした人気エリアの物件は複数の購入希望者が現れるケースも考えられるでしょう。

買主候補が多ければ、売主としては価格交渉で優位に立てます。その結果、売主の希望価格に近い条件か、希望価格以上で売却できる可能性もあり得ます。

さらに、最新の高額取引事例と比較したり将来の価値上昇の可能性を提示したりすることにより、物件の魅力を訴求できるでしょう。不動産会社と相談しながら不動産市況を見極め、適切な販売価格を探ってみてください。

保有期間が5年を超えた時期

保有期間が5年を超えた時期に不動産を売却すると、譲渡益に対する税率が軽減されます。土地や建物を売った年の1月1日現在で、その土地や建物の所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」に、5年以下の場合は「短期譲渡所得」に該当します。

なお、具体的な税率は以下のとおりです。

区分

所得税

住民税

長期譲渡所得

15%

5%

短期譲渡所得

30%

9%

つまり、売却金額を高くするというよりも、最終的な手取り額を多くするための方法といえます。最終的に手元へ残るのは売却金額から税金や諸費用を差し引いた金額となるため、税負担を軽減できる仕組みを理解することは有意義です。

投資用不動産を売却するときに意識すべきポイント

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投資用不動産を売却する際には、売主として意識すべきポイントがあります。

安易に売却して損失を被る事態を防ぐためにも、以下で解説するポイントを意識してみてください。

複数の不動産会社から見積もりを取る

投資用不動産を売却する際には、複数の不動産会社から見積もりを取りましょう。特定の会社のみではなく、複数の会社の見積もりを比較することで、適正価格を把握してより正確な市場価値を把握できます。

例えば、査定を依頼して以下のような結果が得られたとしましょう。

  • A社:5,000万円
  • B社:4,500万円
  • C社:4,200万円

この場合、4,200万円~5,000万円のレンジが適正な価格の目安となりそうです。査定結果を通じて、どのような根拠で算定したのかを質問し、きちんと査定しているか確認しましょう。

さらに、複数の見積もりがあることで、各社との価格交渉や条件交渉を有利に進められます。「他社ではこのような条件を提示されている」と伝えることで、よりよい条件を引き出せる可能性が考えられるでしょう。

複数の不動産会社から情報を得ることで、市場動向をより多角的に把握できます。不動産会社によって得意分野(戸建ての売買、投資用不動産の売買など)が異なるため、さまざまな視野からの市場分析や将来予測を比較すると、有益な情報を得られるかもしれません。

最終的には、査定結果だけでなく会社の信頼性や提案内容の質、サポート体制などを総合的に判断し、最適な不動産会社を選択することが重要です。

投資用不動産の売買が得意な不動産会社に媒介を依頼する

不動産会社によって強みが異なるため、投資用不動産の売買が得意な不動産会社に媒介を依頼しましょう。投資用不動産の取り扱いに特化した不動産会社であれば、市場動向や価格傾向を熟知しており、売主を的確にサポートしてくれるためです。

また、投資用不動産の売買が得意な不動産会社は不動産投資家のネットワークを有しており、潜在的な顧客の情報を豊富に持っていると考えられます。適切な買主を素早く見つけられる可能性が高く、スムーズな売却が期待できます。

さらに、投資家の視点に立って物件の魅力をより効果的にアピールしてくれれば、高い価格で売却できる可能性が高まるでしょう。地域の将来性や不動産投資の重要性などをアピールすることで、売主の利益を最大化できます。

ただし、ホームページなどで「投資用不動産の取引が得意」とうたっている会社でも、実際の経験や実績はさまざまです。過去の取引実績や、実際に利用した人から寄せられている評価をしっかり確認しましょう。

入居者がいる状態で売却する

投資用不動産を売却する際に、入居者がいる状態で売却する(オーナーチェンジ)と買主が見つかりやすくなります。入居者がいる状態だと「今後も安定した入居者が見込める」という印象を与えられる効果があり、売却が有利に進む可能性があります。

また、入居者がいる状態で物件を引き渡せば、買主は購入後すぐに家賃収入を得られます。

購入月から家賃収入が発生するため、投資効果の即時性をアピールでき、投資家にとってメリットをアピールできるでしょう。

さらに、「入居者がいる」という事実が、その物件に対する需要があることの証明になります。例えば、「3年以上の長期入居者がいる」のような情報もあわせて提示することで、物件の人気度や居住性の高さを示せるでしょう。

このように、物件の収益性と安定性を具体的に示し、買主が即時に家賃収入を得られる点はアピール材料となります。

物件のアピールポイントを整理しておく

投資用不動産を売却する際に、事前に物件のアピールポイントを整理しておきましょう。物件のアピールポイントを整理しておけば、効果的なマーケティングができ、魅力的な広告やプレゼンテーションを行えます。

「駅から5分以内」「平均年間利回り7%」のように、具体的な数字を出して重要な情報を伝えることにより、買主へ分かりやすくアピールできるでしょう。あわせて、「耐震性能が高い」「省エネ設備完備」など、目に見えにくい価値も伝えると効果的です。

不動産投資家が重視するであろう情報を確実に提供することで、買主の疑問や不安が減少し、意思決定が速まる可能性があります。つまり、売り出してから売却に至るまでスムーズに進めるためにも、アピールポイントを整理しておきましょう。

アピールポイントを整理する際には、以下のような手順で行うとよいでしょう。

  1. 物件の基本情報(立地、規模、築年数など)を再確認する
  2. 過去の運用実績(稼働率、収益性など)を整理して具体的な数字に落とし込む
  3. 物件の特徴や強みを客観的に整理する
  4. 競合物件と比較してオリジナルの強みを把握する
  5. 周辺環境や将来の開発計画などの外部要因を調査する
  6. 投資家視点での魅力(収益性、安定性、将来性など)を整理する

必要に応じて不動産会社と相談しながら、保有している物件の強みやエリアの魅力などを整理してみてください。

売却金額の最低ラインを決めておく

投資用不動産を売却する際に、事前に売却金額の最低ラインを決めておきましょう。「最低でも○万円で売却したい」という明確な最低ラインがあることで、価格交渉時の判断基準が明確になります。

例えば、最低ラインを4,000万円に設定している場合、4,000万円未満での提示を受けたら、断るとよいでしょう。事前に決めた基準があることで、交渉中の感情的な判断を避けられ、妥協する事態を防げます。

価格交渉では神経を使いますが、買主の強引な交渉に流されず冷静な判断を下すためにも、事前に売却金額の最低ラインを決めておくことは有用です。ストレスを軽減し、意志決定をスムーズにできれば精神衛生上のメリットも大きいでしょう。

最低ラインは借入金を返済するために必要な金額から逆算したり、新生活に充てるための資金や、次の投資の必要資金などから検討するとよいでしょう。

あらかじめ仲介を依頼する不動産会社に最低ラインを伝えることで、買主候補のターゲットを絞れるでしょう。購入希望額が最低ラインに満たない買主をあらかじめ排することで、不動産売却に関わる負担を軽減できます。

不動産投資用物件を売却するときの流れ

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不動産投資用物件を売却するときは、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。

以下で、具体的な流れを解説します。流れの全体像を把握し、スケジュールを立てる際の参考にしてみてください。

不動産会社に査定を依頼する

売主自身が買主を探すことも可能ですが、一般的には不動産会社に仲介を依頼します。事前に価格の査定を依頼し、適切な販売価格を把握しましょう。

複数の不動産会社に査定を依頼し、それぞれの会社から査定の根拠を聞き、信頼できそうな会社を選びます。

不動産会社と媒介契約を締結する

信頼できる不動産会社と媒介契約を締結し、売却活動を依頼します。不動産の媒介契約には以下の種類がありますが、一般媒介契約であれば複数の不動産会社と契約できます。

 

一般媒介契約

専任媒介契約

専属専任媒介契約

複数社への依頼

×

×

自己発見取引

×

不動産仲介会社から売主への報告義務

報告義務なし

2週間に1回以上

1週間に1回以上

レインズ(指定流通機構)への登録義務

なし

あり(媒介契約の締結から7日以内)

あり(媒介契約の締結から5日以内)

契約期間

規定なし

3カ月

3カ月

メリット

・不動産会社同士で競争が働く。

・多くの不動産会社に物件情報が流れるため、買主が見つかりやすい。

・売主自身が買主様を見つけることができる。

・不動産会社との対応が少なく済む。

・不動産会社の売却活動を把握しやすい。

・売主自身で買主を見つけることができる。

・不動産会社との対応が少なく済む。

・1週間に1回以上の業務報告を受けられるため現況を把握しやすい。

媒介契約の内容は必ず確認し、不明点や疑問点があれば事前に確認しておきましょう。

不動産会社が売却活動を行う

不動産会社が売却活動を行い、買主を探します。事前にどのような方法で売却活動をする予定なのか、確認しておくとよいでしょう。

運営実績が長い不動産会社なら、顧客のデータベースから潜在的な買主にアプローチしてくれる可能性があります。こまめにコミュニケーションを取りながら、売却活動の進捗を確認しましょう。

売買契約を行う

買主が見つかったら、売買契約を締結します。不動産会社の事務所で、重要事項説明や取引の流れを確認するため、不明点や疑問点が残らないようにしましょう。

売主と買主の双方が契約書に署名・捺印すれば、契約の締結は完了です。また、このタイミングで不動産会社へ仲介手数料の半額を支払います。

決済と引き渡しを行う

契約で決めた日程で、残金の決済と不動産の引き渡しを行います。買主から成約金額が振り込まれるため、確認しましょう。

このタイミングで、不動産会社へ仲介手数料のもう半額を支払い、仲介手数料の支払いを完了させるのが一般的です。

必要に応じて確定申告を行う

売却した不動産が、取得したときの金額よりも高い金額で売却できた場合、譲渡所得税・復興特別所得税・住民税が発生します。翌年の2月16日から3月15日までに確定申告を行い、納税を済ませましょう(住民税は翌年6月以降から支払う)。

判断に迷う場合や自分で確定申告ができそうにない場合は、税理士に依頼することも一つの選択肢です。依頼費用がかかりますが、間違いなく確実に申告を済ませたい場合は、税理士に依頼したほうが無難です。

まとめ

不動産投資用物件を売却するときは、空室率や利回り、今後の収益性など投資商品としての魅力が評価される傾向にあります。損をしてしまう事態を防ぐためにも、事前に綿密なリサーチを行い、計画的に売却を進めましょう。

不動産会社に仲介を依頼する場合は、不動産投資用物件の売却に強い不動産会社に仲介を依頼するのがおすすめです。これまでの実績や利用者からの評判を確認し、信頼できそうか判断してみてください。

また、実際に売却するタイミングを見計らうことも大切です。市場の金利が低い時期や、不動産市況が活発なときは高い価格で売却しやすいでしょう。

 

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