キャピタルゲイン狙いの不動産投資を成功させるには?向いている人やコツを解説

最終更新日:2025年9月25日
  • 不動産投資は長期的な利益しか得られないって本当?
  • キャピタルゲイン狙いの不動産投資について知りたい
  • キャピタルゲイン実現のための戦略について知りたい

長期間、ゆっくり利益を積み上げるだけが不動産投資ではありません。
キャピタルゲインによる収益を目的とした不動産投資なら、短期間で大きな利益を見込める可能性があります。

この記事では、キャピタルゲインを狙った不動産投資を成功させるコツや、向いている人について解説します。
しっかりと知識を身につけ、不動産投資に挑戦していきましょう。

この記事でわかること

  • キャピタルゲインとは何か
  • キャピタルゲイン狙いが向いている人はどのような人?
  • キャピタルゲイン狙いのリスク

はじめに|キャピタルゲインは短期間に大きな利益を生む

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配当金や利息、家賃収入などのインカムゲインを得る不動産投資とは違い、キャピタルゲインは一時的ながらも大きな利益を得られるのが特徴です。
日々コツコツと利益を積み上げるのが投資であると考えている人にとっては、目から鱗の投資手法でしょう。

ただ、キャピタルゲインで着実に利益を得るには、適切な売り時を見極めなければなりません。
闇雲に売り買いしたり、不安に駆られて短期間で不動産を手放したりするようでは思うような利益は見込めないでしょう。

不動産投資における「キャピタルゲイン」とは

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キャピタルゲインとは、売却差益によって利益を得る不動産投資における手法の1つです。
不動産を購入した価格よりも売却価格が高くつけば、差額収入=キャピタルゲインが成功したといえるでしょう。

ここでは、キャピタルゲインについて、どういった投資手法であるかを解説します。

キャピタルゲインは“タイミング”が重要な不動産投資

キャピタルゲインを狙う不動産投資は、売りどきの見極めが欠かせません。
土地や建物といった不動産の価格は、資産価値が様々な外的要因によって変化します。
ありとあらゆる要素が不動産価格に影響を及ぼすため、様々な情報から多角的に現状を見極め、売却のタイミングを考える必要があります。

インカムゲインとの違い

キャピタルゲインが一時的な収益を狙う投資手法であるのに対し、インカムゲインは家賃収入などの継続的な利益を狙う投資手法です。
得られる金額は大幅に減りますが、中長期的に利益が得られます。

キャピタルゲインは大きな利益が上がる可能性がある一方、一定のリスクもあります。
インカムゲインは小さな利益ながらも、リスクの不安は抑えられるでしょう。
キャピタルゲインとインカムゲインは似たような言葉にも思えますが、実際はまったく逆の意味を持つ不動産投資用語です。

キャピタルゲイン狙いは出口戦略が何よりも重要

不動産投資といえば、どれだけ収益の上がる物件を買い付けられるか=入口が重要であると考える人は少なくありません。

しかし、キャピタルゲインの場合は終わり良ければすべて良しで、所有する不動産をどう高く売るかにかかっています。

つまり、購入云々よりもどうやって売却するかに重きをおいた投資手法といえるのです。

キャピタルゲイン狙いに向いている人はどのような人?

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キャピタルゲインはその性質上、インカムゲインと比較してもハイリスク・ハイリターンを狙う投資手法になります。
投資手法として向き不向きがあるため、お勧めできる人の特徴を見ていきましょう。

リスクを負える人

キャピタルゲイン狙いの投資では、売却時の不動産の価値が取得時よりも高ければ問題ありませんが、出ない可能性もあります。

つまり、所有する不動産で思うように利益が上がらないリスクがあるでしょう。
所有する不動産の資産価値が一瞬でも目減りしてほしくない、損する可能性が高い投資方法には魅力を感じない人には向いていません。

時間的余裕がある人

キャピタルゲイン狙いの不動産投資では、不動産を手放すタイミングが何よりも重要です。
キャピタルゲインが成功しやすいタイミングは、物価が上昇するインフレが起こるタイミングであるといわれています。

また、不動産の資産価値が変動する状況は様々です。
海外情勢の変動で株価が動いたり、自然災害が発生したり、社会情勢や金利政策といった外的要因からも不動産の資産価値は変動します。

これらの要素をきちんと分析しながら売り時を見極められるかどうかが、キャピタルゲインで成功できるか否かの分かれ道です。

つまり、キャピタルゲインを狙う不動産投資が向いているのは、不動産の資産価値が変動する要因の情報収集がこまめにできる時間に余裕がある人になります。

キャピタルゲイン実現のための「購入戦略」と「売却戦略」とは?

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キャピタルゲイン狙いの不動産投資で収益を得るには、どのような土地を購入するか、どういったタイミングで不動産を売るかを戦略的におこなう必要があります。
「購入」と「売却」それぞれの戦略立案のヒントを見ていきましょう。

キャピタルゲインの鉄則は売却差益の最大化

キャピタルゲイン狙いの不動産投資は、たとえば2,000万円で購入した不動産を2,500万円で売却して売却差益を得る手法です。
なるべく安いタイミングで不動産を購入するのはもちろん、なるべく利益が残せる=損失が少ないタイミングで不動産を売る場面もあると考えてください。

つまり、基本的には売却差益の最大化を狙いますが、場合によっては損失を最小限にとどめるための決断も必要です。

キャピタルゲインの購入戦略:資産価値が減りづらい不動産を買う

キャピタルゲインでは、不動産の価値が購入時よりも売却時に上がっておく必要があり、購入時の前提条件といえるでしょう。
簡単に資産価値が変動してしまうような不動産は、キャピタルゲイン狙いには不向きです。
購入戦略としては資産価値が変動しづらい土地を選んだり、建物の価値が減少しづらい物件を選ぶような工夫が求められます。

キャピタルゲインの売却戦略:終わり方の選択肢を増やす

キャピタルゲインの場合、不動産投資の売却戦略をしっかり練る必要があります。
資産価値が購入時よりも高いタイミングに売るのは絶対ですが、より具体的に突き詰めると以下の項目について考えておく必要があるでしょう。

  • いくらになれば売るのか
  • いくらなら売らずに保有するのか
  • 損失を最小限にするための売り時をいつにするのか

もちろん、これらの判断は不動産が位置するエリアの開発計画の有無や、周辺環境の変化にもよります。
キャピタルゲインは基本的に売却にて利益を得なければなりませんが、あまりにも損失が拡大しそうであればそれを食い止めなければなりません。
損切のような考え方が必要となる場面もあるので、注意してください。

キャピタルゲインにかかる税金

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キャピタルゲインには、キャピタルゲイン課税と呼ばれる譲渡所得税があります。
不動産売却はもちろん、有価証券の売却などで利益を得た場合に納めなければなりません。
厳密には所得税と住民税を支払う必要があり、2037年12月31日までは復興特別所得税と呼ばれる税金が上乗せされています。
税率は、所得税が15%と復興特別所得税の上乗せ分が15%×2.1%で合計15.315%、住民税が一律5%で合計20.315%です。

確定申告は原則必要

投資で利益を得た場合、税金とセットで気になるのが確定申告です。
不動産投資のキャピタルゲインで儲けた利益は、原則、確定申告しなければなりません。
理由は確定申告によって源泉徴収しなければならないからです。

つまり、NISA口座や源泉徴収される特定口座で取引した場合は確定申告の必要はありません。
どちらにせよ源泉徴収は受けるべきですが、利用する口座によってはその手間が省けるでしょう。
関連記事:不動産投資を始めたら確定申告を忘れずに!確定申告の手続き方法や必要書類を解説します!

譲渡所得の課税率は所有期間により異なる

不動産を手放す際は、譲渡所得がかかるのは前述のとおりですが、その税率は短期間の所有になれば高くなります。
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得です。
5年以下の場合は税率は39.63%になります。
こういった諸条件によって税率は異なるので注意してください。

キャピタルゲイン狙いのリスクとは?

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キャピタルゲインはハイリスクハイリターンの不動産投資手法となるため、必ずどのようなリスクがあるのかを今一度確認しておきましょう。

とくに、得られる利益が大きいからこその注意点を解説します。

キャピタルロス=元本割れを起こす可能性がある

キャピタルロスとは、不動産売却によって得るはずの利益を、当該不動産の市場価格が購入時よりも下落してしまう状態を意味します。
不動産におけるキャピタルロスは、不動産そのものだけではなく、経済情勢や周辺地域の状況によって異なるため、防ぎようがありません。
資産価値が下がらないと目論んだ不動産の価値が下落する可能性も十分にあるため、取引をおこなう際は注意してください。

税額にも気を配る必要がある

キャピタルゲインで得られる利益は、数百万円にのぼる可能性があります。
売れれば利益につながるので喜ばしいものですが、それだけ税金の額も上がるため、トータルで得られる利益が減ってしまう点に留意してください。
売却差益がすべて手元に残るわけではありません。

売却が難航するケースもある

キャピタルゲインは所有ではなく売却によって利益を得る投資方法ですが、その売却にてこずってしまう可能性も否定できません。

とくに、不動産市場で需要が高まった際に手放すのは問題ありませんが、需要が下降傾向にあるタイミングに売りに出す場合は注意しましょう。
競合となる売り出し中の物件がないか、競合がいる場合はどのような条件で売りに出しているかを必ず確認し、調整していく必要があります。
どのような不動産も、市場に出せばすぐに売れるわけではないので注意しましょう。

不動産の老朽化リスクがある

キャピタルゲインでは不動産を長期間取得し、その売却益によって儲けます。

しかしながら、いつまでたっても売却できずに不動産(建物)が老朽化していってしまうと、その修繕費がコストになってしまうでしょう。

つまり、キャピタルゲイン狙いの不動産投資では、売却益が得られるタイミングを見極めながら、損のない運用についても考えなければなりません。

キャピタルゲイン狙いの不動産投資を成功させるには

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キャピタルゲイン狙いの不動産投資を成功させるには、将来的に売却差益が見込める土地ないし建物を購入しておく必要があります。

また、売却時のコストを最小限に抑える必要があるため、不動産取引市場に対するアンテナも欠かせません。
キャピタルゲイン狙いの不動産投資を成功させる方法を解説します。

キャピタルゲイン狙いの投資は不動産選びが重要

売却差益を得るには、不動産の将来的な資産価値が上がらなければ意味がありません。
将来的に利益が上がりそうな土地かどうかを見極めるには、ご自身の目を養う必要があります。

また、賃貸経営をするなら他物件にはない競争力のある物件を求める必要があるため、将来的な売却先がいくつ検討できるかも考えておきましょう。
最適な物件もエリアや不動産市場によって異なるため、できればキャピタルが狙えそうかどうかを事前に確認しておくのがお勧めです。

不動産市場の情報は逐一キャッチする

キャピタルゲインを狙うなら、不動産の価値が上昇するタイミングを逃してはなりません。
金利政策や海外情勢など、様々な要因で不動産の資産価値は変動します。
それら不動産の価格を左右する情報は常にアンテナを張り、キャッチアップするよう努めてください。
投資の勉強会やコミュニティなら、これに準ずるトピックもたくさんあります。
体系的な理解も深まるでしょう。

まとめ

Mu zhino biao mian shangno shu xuenofurokku jia kito jimi zhongnenokoin

キャピタルゲイン狙いの不動産投資は、インカムゲインを得る不動産投資とは違い、短期決戦で大きな利益を得る不動産投資の手法です。

もちろん、単純に取得した土地や建物を投資に回すよりも、土地の将来性はもちろん、維持管理する際の収益性もセットで見込んでおけるとより安心できます。

とくに、売りに出すタイミングはスピーディーな見極めと決断が必須です。
不動産投資を始めるにあたって、「学び」や「会に参加すること」は非常に重要です。
なぜなら、不動産は金額も大きく、失敗が許されにくい投資だからです。
書籍や動画だけでは得られないリアルな情報や最新の市況感を得るには、
実際に経験者と話すことが近道です。

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