不動産投資の種類にはどのようなものがある?不動産投資の代表的な9種類を詳しく解説!

最終更新日:2024年4月8日

不動産投資には、さまざまな種類があるため、どれを選べば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。

また初心者は、「どのような種類があるのか分からないから始められない」ということがあるかもしれません。

本記事では、不動産投資の代表的な9種類と、その特徴を詳しく解説します。あわせて、不動産投資の種類を決める際のポイントについても解説します。

不動産投資初心者で、何から始めたら良いのか分からないという方は、ぜひご覧いただき、参考にしてください。

不動産投資とは

まず、不動産投資についての基礎知識を簡単にまとめておきます。

不動産投資は、土地や建物などの不動産を用いて収益を得る投資手法のことです。不動産投資で収益を上げる仕組みには2つあります。家賃収入など継続的な収益が見込めるもの(インカムゲイン)と投資用物件を購入した際の費用と売却した際の価格との差益を見込むもの(キャピタルゲイン)の2つです。

近年、不動産投資の中で人気が高まっているのは、インカムゲインが見込めるタイプのものです。特に、サラリーマンなど、本業を持っている方が副業として始めることが増えています。

インカムゲインが見込めるタイプのものは、マンションやアパートの経営、駐車場経営などです。

不動産投資の種類と特徴9選

ここからは、不動産投資の代表的な9種類を解説します。それぞれの特徴についても解説しますので、不動産投資初心者はここで理解を深めておいてください。

不動産投資の代表的な9種類は、次のとおりです。

  • 区分マンション
  • 戸建て
  • 一棟アパート・マンション
  • 一棟ビル(オフィス・商業ビル)
  • REIT(不動産投資信託)
  • 民泊・シェアハウス
  • 駐車場
  • トランクルーム
  • 不動産小口化商品

区分マンション

一棟のマンションの中の一室または複数の部屋を購入して、賃貸物件として貸し出し、家賃収入を得る方法です。

比較的、初期費用を抑えることができるため人気があります。また、管理する数が少ないことから、入居・退居における修繕の手配や管理の手間がかかりにくく、不動産投資初心者でも始めやすいと言えます。

選択肢も多く、好条件の物件を見つけやすいのが特徴です。さらに、別の場所に複数の物件を所有することで、家賃収入を増やしながらリスク(空室リスク)を分散することができます。

ただし、一棟アパートやマンションと比較した場合、利回りが小さいことや、経営の自由度が低いことがデメリットです。

戸建て

戸建ての物件を購入して賃貸に出し、家賃収入を得る方法です。

一般的には中古物件を購入して賃貸に出すことがほとんどですが、新築物件を購入することもあります。

ファミリー層への賃貸が基本となるため、長期間にわたって利用してもらえることが、戸建ての特徴です。

中古物件を購入する場合、市場価格が低くなる傾向にあるため、区分マンション投資と同様に初期費用が抑えられるというメリットがあります。また、駅近などの立地条件に関わらず需要があるのも戸建て投資の特徴です。

中古物件を購入した場合、リフォームやリノベーション、修繕などを行うことが一般的となっているため、その分の費用を確保しておく必要があります。また、戸建て投資の場合、物件によっては金融機関でローンを受けられないこともあるため、自己資金を多めに用意しておくことも重要です。

一棟アパート・マンション

アパートやマンション一棟単位で購入または建築して家賃収入を得る方法です。

建物一棟まるごとを購入することになるため、多額の資金が必要となります。自己資金はもちろんのこと、ほとんどの場合、金融機関からローンを組んで購入資金を確保します。

金融機関からの融資を有効的に使うことで、自己資金よりも高額な物件を購入することが可能となり、より大きな利益を得ることも可能です。

一棟投資のメリットは、収益額が大きいことや利回りが高くなることが挙げられます。また、一棟まるごと購入するため、空室が発生しても他の部屋からの家賃収入が見込めるため、空室リスクに強いのもメリットです。

ただし、多額の資金が必要となる点はデメリットと言えるでしょう。さらに、流動性が低く、すぐに売却が可能ではないという点も注意が必要です。

一棟投資は、多額の資金をかけて経営を行うため、失敗した際には大きなリスクを背負うことに留意した上で始めるようにしましょう。

一棟ビル(オフィス・商業ビル)

企業の事務所やテナントが入るオフィスビルや商業ビルを一棟購入して、家賃収入を得る方法です。

アパートやマンションなど、居住用の一棟投資と比べると、ハイリスク・ハイリターンの方法のため、不動産業者や管理業者などが行っているのがほとんどです。実際、個人で行う場合、これらの業者に管理を委託することになります。

居住用よりも高い賃料収入や保証金が得られることが、メリットとしてあります。また、原状回復にかかる費用をテナントが負担するのも、居住用とは異なる点です。

ただし、経済情勢などによって賃料が左右される点や、融資審査が通りにくいなどのデメリットがあります。特に空室リスクの高さには注意が必要です。

RIET(不動産投資信託)

REITは、不動産投資信託とも呼ばれています。資産運用会社が、複数の投資家から集めた資金で不動産運用を行い、家賃収入や売却益を配当します。

一口数万円の少額から投資が始められ、分散投資ができる点がメリットです。運用をプロに任せることができるため、安心感が得られるのもメリットの1つです。

一方、元本保証がないため、運用を任せていた会社が倒産や上場廃止になると価格が大幅に下落する点は大きなリスクです。また、需要や経済情勢、自然災害などの影響を受けるため、相場の変動が大きいことにも注意する必要があります。

民泊・シェアハウス

民泊は、民家を利用した宿泊施設のことで、主に観光客が対象です。そのため、賃料を高めに設定できるというメリットがあります。賃貸物件ではないため、大規模な修繕やリフォーム、設備導入などがないので、初期費用が抑えられます。

その一方で、観光客のマナーが悪い場合には周辺住民とトラブルになりやすいことや、時期によって収入が変動する点に注意が必要です。

シェアハウスは、複数の入居者に共同で生活してもらい、家賃収入を得ます。部屋ごとの設備導入が少なくて済むため、初期費用が抑えられます。それに加え、入居者が複数いるため、退居によって発生する収入減の比率を抑えられることもメリットです。

一方で、複数の入居者が共同生活をするため、入居者同士のトラブルが発生しやすいというデメリットもあります。

駐車場・駐輪場

利用していない土地を駐車場や駐輪場にして貸し出し、利用料収入を得る方法です。

建物を賃貸に出す場合と比べると、収入は低くなります。しかし、ビジネスモデルが完成している専門業者に、ある程度委託が可能なため手軽に始められるのが特徴です。

ただし、場所によっては収益を上げるのが難しいことや、税金面での優遇が少ないなどのデメリットもあります。

トランクルーム

建物内部をパーテーションで仕切り、簡易的な個室にしたり、コンテナを設置したりしてトランクルームとして貸し出して収入を得ます。

初期費用やランニングコストが少なくて済み、賃料が下がりにくく、トラブルも発生しにくいため、不動産投資初心者にも始めやすい方法です。

一方で、収益が少ない点や需要がない場所では収益を上げるのが難しく、都市計画法による土地制限があるなど、気をつけるべき点もあります。

不動産小口化商品

一つの不動産を、一口数万円単位の小口にして販売する方法です。

主に都心の一等地にある不動産など、高額な不動産に対して少額で投資することができるという特徴があります。

REITと似ているように思われますが、REITが不動産投資を行うファンドへの出資に対し、不動産小口化商品は物件そのものに対する投資です。そのため、収益は配当所得ではなく、不動産所得になります。

不動産投資の種類を決めるポイント

不動産投資の主要な種類を紹介し、その特徴を解説しました。しかし、それだけでは「何から始めれば良いのか分からない」という方もおられるでしょう。

そこで、ここからは不動産投資の種類を決める際のポイントを解説します。

不動産投資の目的

不動産投資の目的は人それぞれです。例えば、「収益を得たい」や「資産形成をしたい」、「老後資金を作りたい」、「相続対策をしたい」などがあります。

不動産投資は、それぞれの目的に適した方法、適していない方法があります。まずは、不動産投資を始める理由や目的を明確にしましょう。

自分自身の資産状況

不動産投資は、その方法ごとに必要となる資金が異なります。そのため、自分自身の資産状況を把握しておく必要があります。

不動産投資は金融機関でローンを組むことができるため、大きな資金を確保できます。しかし、返済額が大きすぎると経済的な負担がかかるため、資産状況にあった少額の投資から始めるようにしましょう。

このように、自分自身の資産状況に適した、無理のない投資方法を選ぶことが必要です。

リターンの大きさや利回り

リターンの大きさや利回りを確認することも重要なポイントです。

一般的に、新築物件は購入費用が高くなるため利回りが低くなり、中古物件は購入費用が抑えられ利回りが高くなります。

しかし、中古物件は入居率や賃料相場が新築物件より低くなる傾向にあります。そのため、空室リスクや家賃下落リスクが発生した場合には、リターンが少なくなるという点を理解しておくようにしてください。

市場動向

不動産市場の動向も判断のポイントになります。人気が高くなりそうなエリアや、タイミングを見計らって、どの方法を選ぶかを判断します。

この方法は一定以上の不動産投資経験が必要となり、リサーチや情報収集の時間や手間がかかる点は考慮しなくてはいけません。

この手法は、上記のような理由から初心者向けというよりは、一定の不動産投資経験がある方向けです。実際に判断材料とするのではなく、後学のために初心者から始めてみるのも良いと考えます。

専門家からのアドバイス

専門家のアドバイスは非常に有用な判断ポイントです。不動産会社など、不動産投資を専門に扱う業者は、不動産市場の動向や最新情報にも通じているため、判断材料として精度が高い情報を得られます。

また、周りにいる不動産投資経験者や不動産投資経験者が集まる投資塾など、一定以上の期間、不動産投資をおこなってきた方の経験や知識からくるアドバイスも判断材料として有用です。

まとめ

不動産投資は種類も多いため、初心者は何から始めれば良いのか分からないことが多いでしょう。

本記事では、不動産投資の主要な9種類を紹介し、解説させていただきました。その中には、初心者からでも始められる方法から、上級者向けのものまで様々です。

比較的、初心者向けと言えるのは、区分マンション投資や駐車場・駐輪場投資などが挙げられます。

しかし、投資を始める目的は人それぞれであるため、方法を決める際の判断ポイントも解説しました。これらを参考にして、ご自身に最も適した方法を選択する際の参考にしていただければ幸いです。

もしも、判断に困った際には、専門家や不動産投資の先輩にアドバイスをもらいながら進めていくことをおすすめします。

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