空室率の調べ方は?低く抑えるための方法も解説

最終更新日:2025年3月24日

総務省の「住宅・土地統計調査」で、公的データとしての空室率を調べられます。エリアごとのリアルな空室率を知りたい場合は、不動産会社に相談すると、質の高い情報を得られるでしょう。

賃貸経営をするにあたって、空室リスクは完全に排除できません。経営効率をよくするためにも、空室率を低く抑えるための方法を知っておくとよいでしょう。

今回は、空室率の調べ方や、空室率を低く抑える方法などを解説します。賃貸経営を始める予定の方は、空室率の調べ方や考え方、低く抑える方法などを知っておきましょう。

総務省の「住宅・土地統計調査」で空室率を調べられる

空室率を調べる公的な資料として、総務省の「住宅・土地統計調査」があります。

令和5年度における調査結果によると、住宅数に占める空き家の割合(空き家率)は13.8%でした。また、「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」が総住宅数に占める割合は5.9%となっています。

全国的な空室率を把握する上で、総務省の資料は役立つでしょう。

リアルな空室率を知りたい場合は不動産会社に問い合わせる

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空室率は地域によって異なります。一般的に、人口が多い地域は空室率が低くなりやすく、人口が少ない地域は空室率が高くなります。

地域におけるリアルな空室率を知りたい場合は、地域の不動産事情に精通している不動産会社に問い合わせるとよいでしょう。地域の賃料相場や空室率、住民の傾向、治安などについて詳細な情報を持っているためです。

日常的に不動産と接している会社であれば、リアルタイムの情報や担当者の肌感覚ベースの情報を得られるはずです。複数の業者に聞くことで、より多角的な視点を得られるでしょう。

総務省の資料で全体感をイメージしつつ、より詳細な情報を得たいときには地域の不動産会社で相談するとよいでしょう。

空室率の種類

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空室率は主に3種類あり、知りたい情報に合わせて使い分けるのが一般的です。複合的に活用すれば、今現在における物件の競争力だけでなく、将来性なども確認できます。

以下で、代表的な空室率の計算方法や特徴などを解説します。

現時点の空室率

現時点の空室率とは、「今現在」における空室率です。シンプルで分かりやすい点が特徴で、リアルタイムの物件状況や物件の競争力を調査する際に役立ちます。

例えば、アパート全体の部屋数が10部屋で今現在における空室数が2部屋の場合、空室率は「2÷10×100=20%」となります。

分かりやすい反面、今現在の情報しか把握できず、過去のデータや将来性は加味されていません。また、季節変動の影響を受けやすいため、現時点の空室率だけで物件の魅力を判断するのは早計です。

そのため、賃貸経営をする際には稼働想定の空室率や実稼働家賃の空室率も加味した上で、物件の競争力を総合的に判断しましょう。

稼働想定の空室率

稼働想定の空室率は、今後の稼働想定を含めており、将来的な空室率を把握する際に役立つ指標です。物件の将来的な競争力を知りたいときは、稼働想定の空室率を確認するとよいでしょう。

なお、稼働想定の空室率では過去の運用実績と市場動向を反映しています。過去の空室率の推移や周辺エリアの需給動向を含めた情報なので、長期的な投資判断をする際に役立ちます。現時点の空室率で現在の状況を把握しつつ、稼働想定の空室率も確認しましょう。

稼働想定の空室率は、「(空室数×空室期間の日数)÷(全体の部屋数×365日)×100)で計算します。例えば、アパート全体が10部屋で、その中の1部屋が90日間空室だった場合は「(1×90)÷(10×365)×100=2.46%」です。

実稼働家賃の空室率

実稼働家賃の空室率とは、得られた家賃収入で空室の状況を判断する指標です。実際に得られた家賃収入をベースに計算するため、リアルな収益性を把握したいときに役立ちます。

空室の発生による損失や入居者が家賃を滞納してしまった実績などを含めているため、さまざまなリスク要因を含んでいるといえるでしょう。賃貸物件の経営実態を金額ベースで把握したいときは、実稼働家賃の空室率を確認しましょう。

例えば、満室時の年間賃料収入が1,000万円で実際の年間賃料収入が900万円の場合、空室率は「(1,000万円-900万円)÷1,000万円×100=10%」です。

実稼働家賃の空室率が当初の想定よりも高い場合、家賃設定が不適切だったり、物件の魅力が劣っていたりする可能性が考えられるでしょう。現状の課題を把握し、改善するためにも実稼働家賃の空室率は有用な情報です。

空室率に影響を与える要素

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賃貸物件の空室率に影響を与える要因はさまざまで、多角的に状況を分析しなければなりません。

不動産投資を始める際には、どのような要因が、どのように空室率へ影響を与えるのかを知る必要があります。以下で、特に空室率に影響を与える要素を解説します。

地域の人口

地域の人口は、賃貸物件の空室率に影響を与えます。一般的に、人口が多い地域や人口が増加している地域は住宅需要が高まるため、空室率は低下する傾向があります。

特に、若い世代は持ち家よりも賃貸住宅を選択するケースが多く、若い人口が多ければ賃貸住宅の需要が高まりやすいでしょう。子どもが独立し、住まいのダウンサイジングを検討している高齢者も、賃貸物件への住み替えを検討するケースがあります。

一方で、人口が少ない地域や転出超過により人口が減少傾向にある地域は、賃貸物件の需要が減少します。その結果、家の供給が過剰になってしまい、空室率は上昇しやすいでしょう。

ほかにも、地域の経済活動や雇用情勢、世帯構成(単身世帯が多いか、家族世帯が多いか)なども空室率へ影響します。賃貸経営では、単に人口の総数だけでなく、人口動態や世帯のニーズなども考慮に入れる必要があります。

賃貸物件数・賃貸需要のニーズ

賃貸物件の数が多く供給過多の場合、空室率が上昇しやすくなります。特に、同じような間取りやタイプの物件が多い場合は物件間の競争が激しくなり、空室リスクが高まるでしょう。

一方で、物件数が需要に対して適切な場合や供給が少ない場合、空室率が低くなります。需要と供給のバランスが保たれており、物件そのものに競争力があれば、空室が長期化するリスクは低いでしょう。

なお、賃貸需要を決める要素はさまざまで、代表的な要素として立地が挙げられます。駅やバス停などの公共交通機関を利用しやすかったり、商業施設や医療機関などの生活利便施設が近くにあったりすると、人気を得やすいでしょう。

賃貸管理会社の質

賃貸管理会社は、入居者にとって普段の暮らしにおいて最初の相談窓口となる会社です。賃貸管理会社の質が悪いと入居者から不満が生じてしまい、空室率が高まってしまうでしょう。

例えば、部屋の備品が故障したときは、まず賃貸管理会社へ問い合わせるのが一般的です。対応が遅かったり、担当者の対応が悪かったりすると、入居者が離れてしまうリスクが高まります。

逆に、賃貸管理会社の質がよければ入居者は「安心して生活できる」と感じます。その結果、長期的な入居につながり、空室率の低下の低下につながるでしょう。

ほかにも、物件管理に関して定期的な建物点検や予防保全を行っているか、設備の適切なメンテナンスを行っているかどうかも空室率に影響します。共有部分にゴミが放置されていたり、電灯が切れたまま放置されていたり、管理がずさんだと入居者が「安心して生活できない」と感じ、長期の入居につながりません。

また、賃貸管理会社が入居者募集を行っている場合も空室率に影響します。効果的な広告戦略を打っているか、内見対応が丁寧で迅速かどうかなど、家を探している人に対して適切にアプローチできているかどうかも重要な要素です。

物件の築年数や利便性

一般的に、物件の築年数が浅いほど清潔感があり、家を探している人からの関心を得やすくなります。また、時代のニーズに合った設備が完備されているケースが多く、空室率が低くなりやすい傾向があります。

多くの不動産ポータルサイトでは築年数によるフィルタリングが可能で、築浅物件を探す人が少なくありません。「設備や内装が新しい家に住みたい」「故障やメンテナンスが少なく住み心地がよい家に住みたい」と考えている人にとって、築浅物件は魅力的なのです。

利便性に関しては、公共交通機関や生活利便施設へのアクセスが特に空室率へ影響します。最寄り駅やバス停から近いほど、またスーパーマーケットやコンビニ、医療機関などが充実しているほど空室率が低くなるでしょう。

ほかにも、治安のよさや騒音・振動の有無、日照や通風の状況などといった周辺環境も見逃せない要素です。良好な住環境は長期入居が期待できます。空室率の低下につながる点を押さえておきましょう。

家賃の設定金額

家を探している人にとって、家賃は注目するポイントの一つです。設定している家賃が適正、あるいは相場よりもやや低い水準であれば関心を引きやすく、空室率が低くなるでしょう。

逆に、設定している家賃が周辺相場と比べて高かったり、競合物件よりも高かったりすると敬遠されてしまいます。その結果、なかなか入居者が見つからず、空室期間が長期化する事態になりかねません。

家賃を考える際には、地域の平均的な家賃相場を調査し、同じエリアの競合物件の家賃設定を参考にするとよいでしょう。また、築年数や建物の状態、設備の充実度など差別化できる要素があれば、それらを加味した家賃を設定する必要があります。

家賃は家計支出の中でも大きな部分を占める固定費である以上、家を探している側からすると「できるだけ抑えたい」と考えるのが一般的です。適切な家賃を設定するだけでなく、柔軟に家賃交渉に応じる姿勢を示せば、空室率を抑えられる可能性が高まります。

空室率を低く抑える方法

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賃貸経営で収益性を維持・向上させるためには、空室率を低く抑える必要があります。オーナーの工夫次第で空室率を抑えることは可能なので、具体的な対策を知っておくとよいでしょう。

具体的に、空室率を低く抑えるために効果的と考えられる方法を解説します。

集客力が高い不動産会社に依頼する

一般的に、入居者の募集や仲介を行うのは不動産会社です。オーナー自身が募集を行うこともありますが、基本的には不動産会社が最初の窓口になります。

空室率を低く抑えるためには、集客力が高い不動産会社に依頼しましょう。具体的には、複数の大手不動産ポータルサイトへの掲載を行っていたり、自社の専用サイトやSNSでの効果的な物件PRを行ったりして、豊富な集客チャネルを有している会社がおすすめです。

多様な集客経路を有していれば、より多くの入居希望者にアプローチできます。魅力的な物件紹介文の作成や定期的な情報更新により多くの人の目に留まれば、内見や入居につながる可能性が高まるでしょう。

ほかにも、専任スタッフによる迅速な案内やオンライン内見、内見希望者に対して充実したサービスを提供している不動産会社も頼れる存在です。物件の魅力を効果的に伝えるための提案力を有しており、家を探している人の希望に合わせた丁寧な対応をしている会社であれば、成約率が向上するでしょう。

賃貸物件の需要の有無を見極める

賃貸物件の需要がない地域で賃貸経営をしても、将来性は乏しいでしょう。実際に賃貸経営を始める前に、賃貸物件の需要の有無を見極めることは欠かせません。

きちんと需要を見極めることで、需要が高いと見込まれる物件へ的確に投資できます。将来的な需要減少が予測される物件への投資を避ければ、長期的にも空室率を低く抑えることができ、その結果安定した収益を得られるでしょう。

賃貸物件の需要を見極める際には、地域の特性を理解することが欠かせません。人口は増加しているのか減少しているのか、主要な入居者層となるのは単身者なのかファミリー世帯なのか、地域で再開発が行われる旨の情報があるのかどうかを確認しましょう。

入居者のニーズを的確に把握すれば、求められる間取りの物件にしたり、生活に役立つ設備を導入したりできます。ニーズに合った居住環境を提供することにより入居者に安心感を与え、長期的な入居につながる可能性を高められるでしょう。

競合物件の情報を確認する

投資する物件の近くにある競合物件に関するリサーチも欠かせません。競合物件の状況や募集状況などの情報を確認することで、「どのような層から人気があるのか」「適切な家賃はどの程度なのか」を把握できます。

特に、適切な家賃設定は空室率を低く抑える上で重要です。周辺にある同じような間取り、床面積の物件の賃料水準を確認すれば、適切な家賃をイメージできます。

競合物件よりも自分の物件のほうが築浅で設備が充実している場合、競合物件よりも高い家賃を設定しても問題なさそうです。競合物件との設備やサービスの違い、自分の物件が有している強みを客観的に把握する上でも、競合物件のリサーチは効果的です。

長期的な空室が生じている競合物件があれば、「なぜ入居者がいないのか」を考え、反面教師にしましょう。例えば、単身者が多い地域であるにもかかわらずファミリー世帯用の部屋を募集している場合、需要に対応できていないことになります。

この場合、競合物件を反面教師にして単身者世帯用の物件で賃貸経営をすれば、安定して入居者を確保できる可能性が高いでしょう。

借主のターゲットを絞り効果的な広告を打つ

人口動態や地域の特性を鑑みて、借主のターゲットを絞り、効果的な広告を打つことも空室率を低くする上で効果的です。家を探している人が「ここに住みたい」と感じられるように訴求すれば、関心を引きやすくなるためです。

例えば、単身者向けの賃貸物件を経営する際には、「充実したセキュリティ」「宅配ボックス完備」などの訴求が効果的かもしれません。また、駅から近い物件であれば「通勤・通学に便利」、商業施設や公共施設へのアクセスがよければ「生活至便」といった広告が考えられます。

借主のターゲットを絞り、ターゲットが求めていそうなことを広告に盛り込めば、ターゲット層に確実に情報が届きやすくなるでしょう。その結果、反響率や問い合わせ率が向上し、空室の発生を抑えられるメリットが期待できます。

家を探している人の多くは、不動産ポータルサイトやSNSなどのウェブ媒体で情報収集をしています。不動産会社と連携しながら、ターゲットに響きやすい広告を考えるとよいでしょう。

あわせて、写真やイラストを効果的に活用して、視覚的に分かりやすく訴求することも効果的です。「自分が家を探している人だったら何が知りたいか」をイメージして、効果的な広告を考えてみてください。

入居期間を長くする工夫を施す

「空室期間を短くする」ための対策だけでなく、「入居者の入居期間を長くする」ための対策も効果的です。長期で入居してくれる人がいれば、そもそも空室が発生しないため、安定して家賃収入を得られるでしょう。

入居期間を長くするためには、快適な住環境を提供し、維持することが欠かせません。「この物件なら安心して住み続けられる」「管理会社やオーナーも信頼できる」などと感じてもらえれば、退去につながりにくくなるでしょう。

具体的に、入居期間を長くするための工夫として以下が考えられます。

  • 定期的な建物・設備の点検と修繕を行う
  • 共用部分の清掃や管理を徹底する
  • セキュリティ対策を充実させる
  • 設備の故障やトラブルが発生したら迅速に対応する
  • 入居者と丁寧にコミュニケーションを取る
  • 生活の利便性を高めるサービスを提供する

入居者から家賃交渉を受けた場合、ある程度柔軟に対応することも効果的です。家賃水準を維持することで空室が生じてしまうより、家賃を低くしてでも空室の発生を抑えたほうが、長期的に見れば得をする可能性があるためです。

これにより、入居者の満足度を高めつつ、オーナーとしても収益性を維持できます。このように、ハード・ソフト両面からアプローチを行い、入居者の満足度や安心感を高めることで、同じ入居者の長期入居につなげられるでしょう。

信頼できる不動産管理会社に管理を依頼する

入居者が安心して生活できる環境を維持するためには、信頼できる不動産管理会社に管理を依頼することが効果的です。入居者からの対応をスムーズに行い、共用部分を清潔に保ってくれる管理会社を選びましょう。

不動産管理会社は入居者にとって最初の問い合わせ窓口となるため、管理会社の質が悪いと入居者に不信感を与えてしまいます。24時間体制で対応しており、迅速・丁寧な対応を行ってくれる管理会社であれば、入居者は安心できるでしょう。

物件の管理をオーナーが行うことも可能ですが、手間暇がかかるため管理会社に委託するのが一般的です。信頼できる管理会社に管理を依頼し、物件の価値維持と入居者の満足度を高めれば、長期的な入居につながるでしょう。

フリーレントを導入する

フリーレントを導入すると、家を探している人の経済的負担を軽減できます。フリーレントとは、入居後数カ月は家賃が発生しない仕組みで、家を探している人にとっては引っ越しの初期費用を抑えられるメリットがあります。

引っ越しの際には、敷金や礼金、家具家電の購入費用をはじめ、さまざまな費用が発生します。フリーレントを導入することで入居のハードルを下げ、入居しやすい条件を提示できるでしょう。

不動産ポータルサイトで「初月家賃無料」「2カ月家賃無料」などの文言があれば、関心を引き、集客力の向上が見込めるでしょう。物件の注目度が高まれば、内見や問い合わせが増加するはずです。

競合物件がフリーレントを実施していなければ、相対的に自分の物件の魅力を高められ、物件の早期成約が期待できます。入居した人が居住関係に満足すれば長期的な入居につながるため、長期的に見ればオーナーにとってもメリットがあります。

ほかにも、早期に成約すれば広告費用を削減できるメリットもあります。コストを軽減し不動産投資のパフォーマンスを高める効果が期待できる点も、フリーレントを導入するメリットといえるでしょう。

敷金と礼金を安くする

フリーレントのほかにも、家を探している人の経済的負担を軽減するために敷金と礼金を安くする方法があります。初期費用を軽減できれば入居のハードルが下がり、早期の成約につながりやすくなるでしょう。

例えば、周辺物件が「敷金・礼金1カ月」という条件で募集している中で、「敷金1カ月分・礼金なし」という条件で募集すれば差別化を図れます。条件面で有利に立てれば、内見や問い合わせの増加が期待できるでしょう。

特に、十分な資産を保有していない学生や新社会人などの若年層にとって、初期費用を抑えられる物件は魅力的です。就職や転職による転入者の需要を取り込めれば、効果的な訴求となるでしょう。

礼金はオーナーにとって直接的な利益となるため、礼金をなしにすると収益性を損ねてしまいます。しかし、礼金をなしにすることで空室の発生を抑制できれば、長期的な視野で見たときに経済的なメリットを得られるでしょう。

入居者の審査を緩和する

入居者の審査を緩和し、より多くの人を入居対象とすることも効果的です。例えば、外国人向けに特化したサポートや保証会社と提携して外国人入居者を受け入れたり、高齢者の入居者を認めたりする対策が考えられます。

一般的に、外国人・高齢者・生活保護受給者などは入居対象として避けられがちです。近隣とトラブルを起こすリスクをはらんでいる上に、きちんと家賃を支払ってくれるか不透明な部分が多いためです。

しかし、従来であれば避けられがちだった層を受け入れることで、新たな入居希望者を獲得できる可能性があります。保証会社を利用すれば家賃を回収できないリスクを軽減できるため、オーナーとしては安心できるでしょう。

ほかにも、ペットの飼育を認めたり楽器の演奏を一部の時間帯で認めたりすることで、特定のニーズを持つ入居者にアプローチできます。生活スタイルや価値観が多様化している社会環境に対応するためにも、入居条件の緩和は効果的です。

空室が発生するデメリット

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空室が発生すると、オーナーは賃料収入を得られません。賃料収入が得られないということは、収益を上げられないばかりか、ローンの返済や維持管理費を自己資金でカバーする必要があります。

資産を増やすために賃貸経営を始めたにもかかわらず、資産が減ってしまうのは本末転倒です。空室の発生は、賃貸物件のオーナーにとって大きな問題といえるでしょう。

さらに、空室が続くと物件を埋めるために家賃を下げざるを得なくなります。これにより利回りが悪化し、収益性を損ねてしまうでしょう。

長期間空室が続くと、不動産会社や家を探している人から「不人気物件」と見なされてしまいます。空室が多い物件はほかの物件と比較して魅力が低くなり、さらに家賃を下げる必要が生じたり、入居者が確保しづらくなる悪循環に陥ったりする可能性もあります。

空室が長期化すると物件自体の劣化が進み、資産価値が低下してしまう点も問題です。入居者がいない状態では、必要な修繕や改善が行われず、住宅としても価値がどんどん失われてしまう事態になりかねません。

空室リスク以外に想定しておくべき賃貸経営のリスク

空室リスクのほかにも、賃貸物件のオーナーとして抑えておくべきリスクがあります。具体的なリスクをまとめると、以下のとおりです。

リスク

内容

家賃下落リスク

物件の経年劣化や競合物件の増加により賃料収入が減少するリスク

金利上昇リスク

ローンの金利上昇に伴って月々の返済額が増え、返済負担が重くなるリスク

不動産価値が下落するリスク

建物自体の価値が経年劣化や周辺環境の変化により下落するリスク

修繕リスク

経年劣化や自然災害などにより建物の修繕が発生するリスク

家賃滞納リスク

入居者が何らかの事情で家賃を支払えず、家賃収入を得られなくなるリスク

自然災害リスク

地震・水災・風災などの自然災害の発生により、物件が損壊してしまうリスク

火災リスク

火災により建物が焼失してしまうリスク

賃貸経営には、さまざまなリスクが伴うことが分かります。いずれも自分の工夫だけで何とかできるものではなく、社会情勢や自然現象など、自分でコントロールできない要素ばかりです。

賃貸経営を始める際には、地価の水位や周辺環境、金利情勢などをリサーチする必要があります。また、適切な保険(火災保険や地震保険)に加入してリスクに備えることも効果的です。

長期的に安心して賃貸経営をするためには、リスクを把握し、適切な対策をすることが重要です。

空室期間が長引いたら不動産会社に相談しよう

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賃貸経営をする際に、空室リスクを完全に排除することはできません。居住環境がよくても、入居者の都合で退去せざるを得ないケースはどうしても出てくるためです。

また、オーナーとしては入居者を迎え入れるための準備を万全に整えているつもりでも、なかなか入居者が見つからない、というケースはあり得ます。空室期間が長引くと心理的に焦ってしまいますが、もし空室が埋まらなかったら信頼できる不動産会社に相談するとよいでしょう。

賃貸物件を専門的に取り扱っている不動産会社は、専門的な情報を有しています。また、最新情報に基づいて市場分析を行ってくれるため、空室の根本的な原因を専門的な視点で分析してくれるでしょう。

賃貸物件に関するさまざまな情報を持っている不動産会社で相談すれば、競合物件との比較分析を行いつつ、自分の物件の強みを把握できるでしょう。あわせて、適正な家賃水準を把握し、見直しを行えば入居者を確保できる可能性が高まります。

第三者である不動産会社に相談することにより、物件の問題点を客観的な視点から把握できます。「どのような設備を導入すればよいのか」「管理状態は良好なのかどうか」を分析し、改善すべき点を改善すれば、空室問題を解決するための効果的なアプローチを取れます。

空室期間が長期化するとさまざまなデメリットが想定されるため、オーナーはできるだけ空室の発生を防ぐための工夫が欠かせません。

まとめ

不動産の賃貸経営をする際に、空室率は常に意識すべき数字です。空室率は賃貸経営の収益に直接的な影響を与えるため、できるだけ低く抑えるための工夫を施すべきです。

空室が発生してしまうと、賃料収入を得られずローンの返済や維持管理費を自己資金でカバーしなければなりません。空室期間が長引くとストレスとなり、経済的にも精神的にも消耗してしまうでしょう。

入居している人が安心して長く住める環境を整備したり、家を探している多くの人にアプローチするための工夫を施したりすれば、空室率を低く抑えられるでしょう。

また、空室対策含め不動産賃貸経営を学べるセミナーや塾に参加し、既に経験されている大家さんから良質な情報やノウハウを学ぶことでより広く対策も打てるでしょう。をお勧めします。

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