年収が低くても不動産投資は始められる?融資を通すための具体的な戦略とは?

最終更新日:2023年9月24日

不動産投資は金融機関からの融資を利用して投資する方が多いです。しかし年収の低い方は融資審査が通るか疑問に思う方もいるでしょう。一般的には年収が低いとローンを組めないと認知されていますが不動産に関しては300万円や400万円の方でもはじめることが可能です。この記事では年収が低い方でも不動産投資を始める方法と、具体的な戦略について解説します。これから不動産投資を始める方はぜひ参考にして下さい。

 

低くても不動産投資は始められる?

年収が低くても不動産投資を始めることが可能です。投資する物件には数千万円や数億円の価格もありますが、数十万円から数百万円で購入できる「空き家」や「ボロ戸建て」などをリフォームして貸し出すこともできます。とはいえ年収が低くても現金で購入できる物件も多くありますが、一般的には金融機関の融資を利用して投資する方がほとんどです。しかし融資と聞くと「年収」という点が気になる方も多くいらっしゃるでしょう。不動産の融資は申込者の年収より投資する物件の事業性などから判断されることが多いです。次の項では不動産投資の融資について詳しく解説します。

 

不動産投資の融資審査について

不動産投資の融資審査は申込者の年収より、以下の2点を重視して行われます。

 

アパートローンは事業性を重視       

不動産投資の融資(アパートローンなど)は投資物件から得られる利益などの事業性から可否を判断します。アパートローンは個人の給与ではなく、アパートなどの不動産から得られる家賃収入で借入を返済していきます。そのため安定的な利益が得られないと金融機関は債務の返済が滞ってしまうと判断することから事業性を融資の判断基準としている金融機関も多いです。具体的には以下の点をチェックします。

  • 金利が上昇した時でも返済できる家賃収入が見込めるのか
  • 入居率が低下しても黒字経営できるか
  • 家賃下落が発生しても月々の返済に問題がないか

 

担保評価も重要  

金融機関は投資する物件の価値も融資審査の一つとしています。万が一債務者の返済が滞った場合、金融機関は担保とした不動産を差し押さえて競売物件として売り出し、残債に充当することができます。しかし残債に見合わない不動産の評価額では完済できないため、融資する前に「その不動産を売却した際、借入額より大きな価格になるのか」を計算します。これを担保評価と言います。担保評価が借入額より大きければ融資の審査が有利に働きますが、金融機関は評価額に「0.6や0.7」などの値をかけて厳しめに審査するため、事業性と一緒に考慮して融資の可否を決めていることが多いです。

 

始めるための戦略            

では年収が低い方が不動産投資を始めるためにはどのような戦略を組めばよいのでしょうか。ここでは3つの戦略について紹介します。

 

利回りが高い物件を選ぶ  

利回りの高い物件は事業性が高いことを意味するため、金融機関の融資審査においても有利に働くことがあります。利回りとは投資額に対して1年間で回収できる割合を表し、高い数値であるほど収益性が良いことになります。新築アパートなどの利回りは、3%~5%前後と低い一方で、中古アパートともなると10%や15%と高利回り物件が多い傾向にあります。そのため年収の低い方が投資する際は、新築物件より中古物件を狙った方が融資審査をクリアしやすいことになります。しかし中古物件は築古になるほど価格が低くなるため、高利回り物件が多くなります。築30年や40年などの古すぎる物件は新たな入居者を確保するのが困難なうえ、リフォームやリノベーション費用が別途必要です。また構造躯体も劣化することから長く経営できないと金融機関は判断します。そのため、一概に中古物件だけを狙うのではなく、築10年や15年などの高利回り物件を選ぶことが、融資をクリアするための一歩となるでしょう。

 

立地が良い物件を選ぶ     

立地の良い物件は担保評価が高いケースが多いため、融資審査をクリアするためには考慮しなければいけないポイントです。入居率が高いエリアや賃貸需要が見込める好立地の物件は、安定した事業性を確保できるだけでなく、価値自体も高い傾向にあります。例えば駅近物件や大学周辺のエリア、新しい区画整理地などは需要と並行して地価が高い傾向にあり、担保評価も高まります。一方で価格も安く、郊外や田舎のエリアの物件は担保評価が低くなる傾向にあり、事業性も安定しないことから融資が不利になることも多いです。そのため以下に好立地物件を見つけるかが不動産投資のカギを握るといっても過言ではありません。とはいえ好立地物件は価格も高い傾向にあるため、高利回りの中古物件という条件と並行して見つける必要があります。

 

捻出できる自己資金を増やす         

自己資金の割合を増やせば、金融機関からの借入額を減らすことができるため、融資の審査が有利に働きます。一般的に不動産投資の融資をクリアするためには、総投資額1割から2割前後と言われています。一方で平成31年に金融庁が各金融機関に行った投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果を確認すると、下図のように自己資金のねん出を一切依頼していない銀行や信金もあります。

つまり自己資金0円で融資を受けられる金融機関もあるということです。年収の低い方は預貯金も少ないという方が多く、1割から2割出せないということで諦めている人もたくさんいらっしゃいます。もちろん自己資金を多く出すことで融資の審査はクリアしやすくなりますが、出せなくても審査が通ることもあることを忘れないようにしましょう。

 

まとめ    

年収の低い方でも事業性が高く好立地の物件を見つけることができれば、金融機関の融資をクリアすることができ、不動産投資を始めることが可能です。さらに金融機関によっては自己資金を抑えて審査してくれる場合もあります。しかしその物件と金融機関を見つけるのが困難です。当社では高利回り物件や好立地物件など、さまざまな不動産の買い方をレクチャーしております。また融資に関するアドバイスや、不動産投資初心者の方でも始められるサポートも行っております。これから不動産投資を始めたい!という方はぜひ一度ご相談くださいませ。

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